佐土原駅、バリアフリー化 エレベーターや盲導鈴

エレベーター付きの新たな渡線橋などが整備されたJR佐土原駅

 JR九州が宮崎市佐土原町の佐土原駅(相葉清志駅長)で進めていたバリアフリー化の工事が完了し、15日、供用が始まった。地元からは「雰囲気も明るくなり、障害者や高齢者も利用しやすくなった」と歓迎の声が上がった。
 新たに整備された渡線橋にはエレベーター2基が設置され、車いすでの列車利用がしやすくなった。このほか、多機能トイレや音でトイレなどの位置を知らせる盲導鈴も設けた。
 工事は2020年12月に着工。これまで車いす利用者らは、駅に事前に連絡して介助してもらうか、改札口前にあって線路を渡る必要はないものの、始発・終着便しか使わない1番線を利用するしかなかった。
 同日は駅で式典があり、地区住民ら13人が出席。同社宮崎総合鉄道事業部の中嶋敬介部長は「拠点駅としてさらに価値を高めるため、地区住民らと活用方法などを探りたい」とあいさつ。佐土原地区自治会連合会の根井翼会長は「地区内外に自慢できる駅舎になった。JRや市とともに新たな佐土原駅をPRしていく」と話していた。
 同社によると、県内では同駅を含め10駅でエレベーター、スロープが整備されるなどバリアフリー化が済んでいる。

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