淡墨桜が結ぶ縁 下野市、岐阜・本巣市と友好都市提携へ

旧根尾村から譲り受けた天平の丘公園の淡墨桜(2021年3月撮影)

 【下野】市は15日までに、岐阜県本巣市と友好都市、災害時相互応援の二つの協定を結ぶと発表した。下野市が友好都市協定を締結するのは初めて。3月20日、国分寺の天平の丘公園で初開催する「天平の桜歌会(おうかえ)」に合わせて締結式を行う。本巣市(旧根尾村)側から1985年、日本三大桜の一つの国天然記念物「根尾谷淡墨(うすずみ)桜」の苗木を譲り受けたことが縁となった。

 旧根尾村から贈られた苗木は20本。同公園の名木として育ち、2019年の皇位継承の最重要祭祀(さいし)「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」で詠まれた歌の題材にもなった。その歌の碑が昨春、公園内に建立されたことを機に交流を深めようと、市が本巣市に働き掛け、協定締結の準備が始まった。

 昨年11月、広瀬寿雄(ひろせとしお)市長ら11人が本巣市を表敬訪問し、同市内を見て回った。今月18日には同市側からの表敬訪問が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。

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