【卓球技術】粒高克服間違いなし?粒高ラバー対策に必須な3つの練習法

粒高の選手はプレースタイルが独特で、苦手意識を持っている人も多いでしょう。

「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第21回では、対粒高の練習法やコツを、瀬能コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。

【瀬能吉紘(せのう よしひろ)】滝川第二高等学校から京都産業大学を経て、現在は瀬能クラブのオーナーを務める。インターハイでは団体5位、シングルス3回戦の経験を持つ。関西の強豪・京都産業大学では関西学生リーグ最多勝や、関西学生卓球選手権ではシングルス3位、ダブルス優勝などの実績を残している。社会人になってからも全日本選手権シングルス、ダブルス、ミックス出場など全国で活躍している。(写真提供:本人)

粒高対策①粒高ラバーに対して前進回転で連続して打つ

瀬能:今回は、粒高対策の練習法を解説していきたいと思います。

まず1つ目は、粒高ラバーで返球してくるボールに対して前進回転で連続して打つ練習です。

粒高で返球されるボールというのは、自分の出した回転の逆の回転で返ってくることが多いです。

前進回転で返球すると相手のボールは下回転で返ってきます。そのボールをまた前進回転で返球することによってまた下回転で返ってきますが、しっかり回転をかければかけるほど相手の粒高で返球したボールは下回転が強くなっていきます。

この練習は、そのボールに対して何本でも返球できるようにする練習です。

粒高はラバーの特性上、前進回転に対しては強打をすることが難しく、前進回転で連続して打てるようになると相手の攻撃を減らすことができます。

下回転がものすごく切れてくるということもよくあるので、簡単に連続で続くようにはならないとは思います。それでも連続で続くようになるとレベルの高い相手に対しても対応ができるようになってくると思うので、まずは粒高で返ってきたボールを何本でも前進回転で返せるように練習してもらうといいと思います。

実際の練習動画① 2:29~

粒高対策②下回転と上回転を交互に返球

瀬能:次の練習は、前進回転で返球して相手の粒高の下回転に素直にツッツキで返球、その後の相手のプッシュに対してしっかりと無理せずに返球する練習です。

粒高の選手はツッツキなどの下回転に対しては強くプッシュ等で攻撃をしてくることが多く、それをまた緩い前進回転のボールで返されると連続で攻撃するのが難しくなってしまうので、もう一度止めてくるというパターンになりやすいです。

なので、強いプッシュをされた場合でもしっかりと相手のコートに返球ができればもう一度攻めるチャンスができることが多いので、まずは前進回転を送って止められたボールに対してツッツキを返す、そのツッツキを攻められたボールに対してもう一度しっかりと返球する。

この繰り返しをやってもらうと実際に粒高にプッシュされた際も慌てずに返すことが出来ると思うのでオススメです。

実際の練習動画② 4:22~

粒高対策③3球目攻撃

瀬能:最後に、粒高を貼っている側に速いロングサービス、または下回転サービスを出して返球されたボールに対して素早く3球目攻撃をするという練習です。

短いボールに対して台上で粒高で強くレシーブをされると3球目攻撃が非常にやりづらくなります。そこで、速くて深いサービスを出して自分のコートまで返ってくるのに時間がかかるようなサービスを意識して出すと良いでしょう。

粒高で返球されたボールの回転を見越して3球目攻撃を狙っていく、という練習をしてもらうと非常に有効な3球目が打てるようになると思うので1度やってみて下さい。

実際の練習動画③ 5:57~

文:瀬能吉紘コーチのYouTube 瀬能卓球チャンネルより

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