朝鮮各地の工場、年始から増産運動展開 10日間の計画を超過遂行

朝鮮労働党中央委員会第8期第4回総会(昨年12月27~31日)の決定を受けた朝鮮各地の工場や企業所では、新年最初の10日間の計画を超過遂行するなど、好調な出だしを切った。

党第8回大会(昨年1月)が示した5カ年計画の2年目となる今年の経済部門における基本課題は、5カ年計画遂行の確固たる保障を構築し、国家の発展と人民の生活ではっきりした改変を成し遂げることとされている。

 5カ年計画初年度の昨年は厳しい状況下でも全般的な部門で肯定的な変化があった。

 5カ年計画遂行における今年の位置づけについて国内メディアは、「5カ年計画遂行の大きな路、基礎を築く年」だとし、「今年の計画を達成してこそ昨年の成果を拡大して経済発展の上昇推移を不可逆的なものにできる。今年の活動いかんで5カ年計画遂行の前途が左右する」(労働新聞14日付社説)と強調している。

 各部門では総会で示された具体的な重要政策課題に基づいて、元日から増産運動を展開している。

冶金拠点の千里馬製鋼連合企業所(すべて労働新聞)

 金属工業部門では朝鮮式の製鉄法を技術的により洗練させ、生産能力の拡張と近代化を推進することが課題だ。金策製鉄連合企業所、黄海製鉄連合企業所、千里馬製鋼連合企業所などで毎日計画を達成しているほか、鉄鉱石、合金鉄、耐火物生産を担う鉱山、工場でも昨年より高い目標を掲げ、原料保障で増産を後押ししている。

 電力工業部門では昨年、電力を前年比で数十万㎾増産し、国家的な動力供給の安定化で前進があった。今年の課題は生産能力の向上、新しい発電所の建設などだ。北倉火力発電連合企業所、平壌火力発電所をはじめとする各地の発電所では設備および技術管理に取り組んで、日々の電力生産計画を達成している。

電力増産を急ぐ平壌火力発電所

 農業部門では昨年、不利な気候条件でも「自信を持てる前進」があった。総会で新たな朝鮮式農村振興戦略が示されるなど、農業は引き続き最重視される部門の一つだ。

 農村振興戦略における当面の中心課題は、農業勤労者の意識改革、食糧問題を完全に解決すること、農村住民の生活環境を画期的に改変することだ。

 今年の穀物増産実現について国内メディアは、「すべての農場で穀物を1町歩あたり(=1ヘクタール)1トン以上増産すべき」(労働新聞6日付)だと呼びかけている。

農業で重視される黄海北道の協同農場で

 9日までに全国的に百数十万トンの堆肥を田畑に撒いたほか、農耕地1千余町歩の客土(土壌改善の目的で、他所から土を搬入すること)を行うなど、農作業が進捗している。

 農村振興戦略で「5カ年計画期間に党と国家が注力すべき」と位置付けられ、農業において最も重視されている道が黄海南道だ。国内最大の穀倉地帯である黄海南道では、昨年の教訓に対する分析に基づいて先進的な農法に転換し穀物生産の安定的かつ持続的な成長を実現する計画を深化させている。今年最初の10日間で数十万トンの堆肥を自力で確保するなど、今年の農作業の準備を進めている。

 黄海南道党委員会のパク・ソンチョル責任書記は、黄海南道で今年、1町歩当たり1トン以上を増産し、農村の環境改善のため数千世帯の住宅を新設する目標を挙げ、「道のすべての人々が希望にあふれて新年の第一歩を力強く踏み出した」と話した。

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