第35回 東洋大学「現代学生百人一首」 入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表

2022年1月15日
東洋大学

若者の感性で振り返る2021年
<文部科学省後援>
第35回 東洋大学「現代学生百人一首」
入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表

日本国内外から集まった“現代の学生”ならではの
ユニークな78,444首の作品から選定
URL:https://www.toyo.ac.jp/site/issyu/

東洋大学(東京都文京区/学長・矢口悦子)が実施する「現代学生百人一首」は、本学が1987年に創立100周年を迎えた際に、「百」にちなんだ記念行事のひとつとして始めた事業であり、毎年大きな反響と多くの方々からのご支持をいただいております。全国で最も累計応募数の多い短歌コンクール(※)であり、第1回から第35回までの累計応募作品数は1,651,524首を数えます。

35回目となる今回は、これまでで最も多い78,444首の作品が寄せられました。ここに紹介する入選作品100首からは、2021年の話題や世の中の出来事、そして日常生活に対する若者たちの感性をうかがい知ることができます。作品募集のテーマである「現代学生のものの見方・生活感覚」を基準に、厳正に審査された入選作品100首を発表するとともに、小学生の部 入選作品10首も併せて紹介いたします。また、学校全体で取組み、多数の優れた作品を応募いただいた学校に贈呈する「学校特別賞」も5校選出いたしました。
(※)2022年1月13日 本学調べ

<第35回 東洋大学「現代学生百人一首」概要>
■テーマ :「現代学生のものの見方・生活感覚」を詠みこんだ短歌
■応募総数 : 78,444首(内、小学生791首)
■応募校総数: 771校
■応募期間 : 2021年9月17日(金)~10月13日(水)
■選考方法 : 東洋大学「現代学生百人一首」選考委員会にて選考

<選考委員長>
・高柳 祐子 東洋大学文学部准教授
<選考委員>
・神田 重幸 東洋大学名誉教授
・中川 佐和子 歌人/歌誌『未来』選者 現代歌人協会理事
・坂井 修一 歌人/歌誌『かりん』編集人 現代歌人協会副理事長

詳細は、本学Webサイト内、現代学生百人一首ページ(https://www.toyo.ac.jp/site/issyu/)より
ご覧ください。
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≪CONTENTS≫

第35回 応募作品を振り返って ・・・P.2
2021年の世相が反映された入選作品 ・・・P.2
入選作品100首 ・・・P.3~6
小学生の部入選作品10首/日本語学校・海外協定校優秀作品 ・・・P.7
応募校数・応募作品数データ・「学校特別賞」受賞5校 ・・・P.8
累計応募作品数(第1回~第35回) ・・・P.9
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<第35回 応募作品を振り返って>

コロナ禍での生活も2年目に突入した第35回は、過去最多の応募数となりました。自粛が続き、思うようにいかない生活の中で、自分を見つめ直す時間が増え、周囲への想いを再認識したと感じられます。未来への不安を歌にした作品がある一方で、自身のおかれた状況を、時にユーモラスに、時に俯瞰して詠んだ歌も多く寄せられ、学生たちの柔らかな心を垣間見ることができました。オンライン授業や分散登校が、非日常で特別なこととして詠まれていた前回と違い、マスク着用でクラスメートの素顔もわからないまま始まった学校生活の中で、マスクをしていないことに違和感を覚える歌や、かえって自分を「盛れる」と楽しむ様子などが軽やかに詠まれています。さらに今回の応募作品群の特長として、オンラインでのコミュニケーションが定着し、授業だけでなく私生活の中でもオンライン上で仲間とつながり、好きなアイドルを応援する「推し活」など、若者たちの柔軟な適応力に感服する一面もありました。

■2021年の世相が反映された入選作品

【学校生活】

・リモートで授業はじまり映る部屋勉強よりもそうじ頑張る(№18)
・ピカピカに磨いたフルート出番なく涙にぬれたコロナ禍の夏(№24)
・コロナ禍で日々マスクつけ気がついたプリクラよりも盛れる気がする(№27)
・文化祭二年連続オンライン慣らされていくこの空気感(№64)
・パソコンと話し始めてはや一年カメラで人の目見るクセつける( №95)

オンライン授業や部活動、大会の中止など、活動の制限が続く学校生活を、ある学生はユーモラスに、ある学生は淡々と歌にしました。また例年に比べ未来への希望や決意を宣言する歌が少なかったのは、コロナ禍で世の中の先行きが不透明であると感じていることも影響しているかもしれません。

【時事・社会問題】

・時計地図写真音楽お財布も気づけばみんなスマホの中に(№59)
・十七色のSDGsが叫ばれる僕らの日常変わらないけど(№71)
・役割に制服さらに呼びかたも男女で分ける必要あるの?(№88)
・視線落ち口にはマスク会話なく耳にはイヤホンまるで三猿(№92)
・二年半育てた髪がカツラへと姿を変えて闘う君へ(№93)

コロナ関連の話題だけでなく、ダイバーシティ、SDGsなどについて若者ならではの視点で詠んだ作品が寄せられました。社会と自分を比較しながら、作品として昇華させている歌が印象的でした。

【家族】

・次はいつ会えるのかしらと泣く祖母の手も握れずにガラスと会話(№8)
・顔加工男に変身してみたら「パパにそっくり!」ショックな私(№19)
・大好きな車の運転やめにしてバスに乗る祖父小さく見えた(№44)
・家の中授業を受ける弟の背後を通る私は忍者(№49)
・妹の寝顔にそっとごめんねと言うくらいなら優しくしろ俺(№68)

テレワークやオンライン授業が継続する状況下で、家族との何気ないやりとりを丁寧に表現したり、日常の一場面を鮮やかに切り取った歌が寄せられました。また遠くに住む祖父母に対しては、画面越しのお見舞いを歌にした作品が今年も多くあり、会いたくても会えない期間が長くなっていることが伺えました。

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= 「学校特別賞」受賞5校 =
山形県 山形県立山辺高等学校 ・・・・本リリースP.3に作品掲載
埼玉県 埼玉県立川越総合高等学校 ・・・・本リリースP.4に作品掲載
東京都 東京農業大学第一高等学校 ・・・・本リリースP.5に作品掲載
神奈川県 慶應義塾普通部 ・・・・本リリースP.5に作品掲載
三重県 菰野町立菰野中学校 ・・・・本リリースP.6に作品掲載

※学校特別賞は、募集にあたり全校をあげて多数の優れた作品を応募された学校に贈呈します。
また、受賞校には本学より盾を授与します。
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※下記詳細につきましては、添付リリースをご確認ください。
・入選作品100首
・小学生の部入選作品10首/日本語学校・海外協定校優秀作品
・累計応募作品数(第1回~第35回)