54年の歴史に幕 閉校控え「ありがとう」のライトアップ 崎戸小

「ありがとう」のメッセージの下で、集まった住民に校歌を披露する児童=西海市立崎戸小

 長崎県西海市大島、崎戸地区の三つの小学校が統合されるのに伴い、3月末で54年の歴史に幕を下ろす市立崎戸小(射場邦子校長、21人)。14日、地域住民への感謝を込めて校舎がライトアップされた。
 1968年3月、崎戸炭鉱閉山による人口減少で、旧崎戸町立蠣浦(かきのうら)、崎戸、浅浦、昭和の4小学校が合併。同年4月、旧蠣浦小に崎戸小として開校した。これまで約3500人が巣立った。今年4月には市立大島東、大島西と統合。大島東の校舎で「大崎小」として新たなスタートを切る。
 崎戸小は標高30メートルの高台にあり、ランドマークとしても親しまれたことから学校、地域、PTAでつくる閉校記念事業実行委員会(山本寛之会長)がPTA予算を活用して企画。「これまで学校に関わった全ての人に見てもらうとともに、最後まで輝いてほしい」との願いを込めた。市内の造園業者が約5千球の発光ダイオード(LED)と1文字約2メートル四方の「ありがとう」を飾り付けた。
 点灯式には旧蠣浦小出身の杉澤泰彦市長も出席。カウントダウンで明かりがともり、グラウンドに集まった約60人の住民を前に児童が校歌を斉唱した。
 点灯時間は日没から午後8時半ごろまで。今月30日の閉校式の後もしばらく続ける。

崎戸港から望む崎戸小のライトアップ=西海市崎戸町

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