9条「あるべき姿」議論を 石破自民元幹事長

 自民党の石破茂元幹事長は直近のブログで、安倍晋三元総理が「憲法9条改正」に関して2005年6月号の文芸春秋社刊、雑誌「諸君」の「占領憲法の終焉」との記事の中で「憲法第9条の第2項では『交戦権はこれを認めない』とされているが、解釈でこれをしのぐのは限界にきており、この条文も含めて第2項は全面的に削除し、改正すべき、と述べていたが、それが、なぜ、『第1項・第2項はそのままに、第3項で自衛隊の存在を明文化する』という摩訶不思議な論に変わってしまったのでしょうか」と疑問を投げ、変更理由の説明が必要でないかと求めた。

 2005年当時、自民党幹事長だった安倍氏の発言は「2012年自民党憲法改正草案」と一致するもので、石破氏は「私のかねてからの主張そのものだった」としている。

 石破氏は「政治家が主義主張を様々な事情から変えるのは決して悪いことではありません。私自身も何度か自分の考えを変えて参りました」としたうえで「しかし、そこにおいては『どのような理由で考えを変えたのか』という説明が必要なのではないでしょうか。その理由が『自衛隊加憲であれば通りやすい』というようなことだったのであれば、今一度この2005年当時の原点に戻っていただき、通りやすさより、本来あるべき姿について論じていただけないものかと感じた」と間接的に、再考を求めた。(編集担当:森高龍二)

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