株式会社デンソーは、車両の周辺環境を認識し、安全性能向上に貢献する「Global Safety Package 3」を開発した。2022年1月14日付のプレスリリースで明かしている。
交通事故をなくし、自由な移動を実現するためには、安全製品をさらに進化させ最先端の技術を車両に搭載していくことが重要だ。また、価格面でも魅力ある製品を開発し、より多くの車両に普及させることも重要だ。
「Global Safety Package 3」は、「Global Safety Package」の3世代目となるドライバー向け運転支援システムだ。「Global Safety Package」は、車両や道路などの形状を検知するミリ波レーダーと、カメラで自車の前方環境を検知する画像センサーを組み合わせている。「Global Safety Package 3」では、予防安全・運転支援シーンの拡大と、小型・低コストの両立をコンセプトに開発された。
同システムは、日野自動車株式会社やトヨタ自動車株式会社の車両に搭載される予防安全システムに採用されている。具体的には、「日野レンジャー」、「レクサスNX」、「ノア」、「ヴォクシー」の予防安全システムだ。
ミリ波レーダーは、交差点での衝突事故回避に貢献するため、検知角度と距離を拡大し、かつ速度分解能※を向上させた。さまざまな車種への搭載を目指し、検知性能の改善とレーダーの小型軽量化を両立した。これにより、車両への搭載制約を軽減している。
※二つのものを分離して検知できる速度差(プレスリリースより)
画像センサーは、交差点での衝突事故回避支援に貢献するため、水平画角を拡大。より広い速度域での車間制御クルージング、レーンチェンジ支援の実現に貢献するため、車両の検知距離も拡大した。さらに、車間維持支援、交通標識認識支援などの機能拡大に貢献するため、AI技術を活用し認識性能を向上している。
なお、デンソーは、今後も高度運転支援に関する技術開発を推進するという。そして、ドライバー、歩行者をはじめとする、世界中のすべての人にとって安全で自由な移動の実現に取り組んでいくと述べている。
(出典：デンソー Webサイトより)
