渋谷区議会の広報紙 修正で印刷費が150万円増、区長が謝罪

東京・渋谷区議会の広報紙を巡って長谷部健区長が発行直前に修正を求め、刷り直すための印刷費が150万円ほどかかっていたことが分かりました。長谷部区長は会見を開いて謝罪しました。

「しぶや区議会だより」は渋谷区議会が発行していて、議会答弁の要約などを掲載しています。渋谷区や区議会によりますと1月6日に発行予定だった「区議会だより」では11月の議会答弁を掲載予定でした。しかし、議会側と区長部局側が内容を確認して15万部の印刷が終わった後に初めて長谷部区長が確認し、一部の文言について「誤解を招く」として修正を議会に申し入れたところ、議会側も承諾しました。このため文言を削除して刷り直す対応を取ったため、印刷代が余計に150万円かかったということです。長谷部区長は1月17日に会見を開き「区議会事務局と区長部局の間で意思疎通が円滑に図られなかった経緯があり、私も校正した原稿に目を通していなかったことで正しい答弁に校正がされないまま印刷され、今回の修正をお願いすることになってしまい、大変申し訳なく思っている」と謝罪しました。

問題となった発言は11月の議会での質疑で、金子快之議員が五十嵐俊子教育長の就任に際し、以前、校長を務めた学校でいじめ問題があったことを区長が議会に説明していなかった点について質問した際の区長の答弁です。この中で長谷部区長は「推定無罪はこれとは違うかな。全く何も確定していない、事実も確定していない中で判断している。その時点で問題がないということで議会に提出した」と発言していました。この答弁を巡り、議会だよりには当初「推定無罪」という文言が掲載されていたため区長が修正を求め、議会側は「まだ確定していないので教育長は推定無罪とも違うが」という文言を削除して印刷し直すことを決めたということです。

修正された区議会だよりは18日に発行されます。

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