都道府県対抗女子駅伝 長崎5位入賞へ導く 藤永佳子監督「チームに携われてうれしかった」

レース前、1区の森(積水化学、右)にたすきを手渡す藤永監督(五島高教)=京都市、西京極総合運動公園

 16日に京都市で行われた第40回全国都道府県対抗女子駅伝で5位入賞した長崎県チーム。藤永佳子監督(五島高教)は6大会連続(昨年の第39回大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止)で指揮を執り、チームを3大会ぶり14度目の入賞へ導いた。諫早高から転任した1年目も、変わらずに大役を務めた40歳は「周りの方々の支えのおかげ。全員が郷土への思いが伝わる走りをしてくれた。このチームに携われてうれしかった」と笑みを浮かべた。
 諫早高時代の教え子たちも多数代表入りした今大会。羽山篤史現監督と連絡を取りながら、8位入賞した昨年末の全国高校駅伝後のコンディションを確認してきた。
 それから年末年始の合宿を通して好不調を見極め、出走する諫早高勢3人を決定。「一人一人に希望区間を聞いたら、みんな主要区間を答えてきた。これくらい気持ちがあれば、どこを任せても大丈夫と思えた」。それぞれの特性を生かせる区間配置にこだわり、ベストなオーダーを考え抜いて決めた。
 自身も諫早高、筑波大、資生堂時代に走り続けてきた愛着のある大会。だからこそ、選手の気持ちに寄り添うことができる。今回は廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、森智香子(積水化学)ら実業団勢4人もしっかり仕事を果たしてくれた。気持ち良く走ってもらうために、各所属先のスタッフともコミュニケーションを取りながら、選手の意見を尊重して、明るく、優しく、時には厳しく向き合ってきた。
 1年に1度のこの大会は、常に不安との闘いであると同時に、やっぱり楽しみでもある。「島の子どもたちにも夢や希望を見せられる走りをしてほしい」。そんな思いも胸に臨んだ今年の都大路。長崎の代表として、次代の選手候補たちへ刺激を与える走りをした選手たちを、今、誇りに思っている。


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