病院に陽性者から電話続々「逼迫要因、やめて」 沖縄県が音声ガイダンスなど利用呼び掛け

 新型コロナウイルスの感染爆発に伴い、陽性者に感染経路の確認などをする保健所の疫学調査が追い付いていない。糸数公医療技監は17日、本来は感染が確認された日に行う電話での調査に2~5日を要していると明らかにした。一方、保健所から電話がないとして病院に問い合わせる人が相次いでいるとし「医療機関の業務負担になっている」とやめるよう呼び掛けた。

 県は、自宅療養者に対し毎日の健康観察を効率化するため、音声ガイダンスによる自動架電やスマートフォンアプリの「マイハーシス」などを導入しており、疫学調査の電話は遅くなっても、患者の健康管理の体制は整えている。

 だが、若い層を中心に電話やアプリに回答しない人が多く、17日も千件程度の未回答があったという。そのため県職員が電話で確認する必要が生じ、これも業務逼迫(ひっぱく)要因となっている。

 県担当者は、感染爆発が続く中「かなりの労力を要する」として回答への協力を求めた。

 糸数氏はまた、血液中の酸素飽和度を測るため自宅療養者に配る「パルスオキシメーター」を使用後は返却するよう呼び掛けた。

 (知念征尚)

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