【秦野市長選】立候補2氏が公開討論会 コロナ対策「感染防止と経済の両立」「タイミング逃さず」

秦野市長選の公開討論会で、質問に「○」「×」で答える高橋昌和氏(左)と佐藤伸一氏=秦野市緑町

 任期満了に伴う秦野市長選が16日告示(23日投開票)され、いずれも無所属で、現職で再選を目指す高橋昌和氏(65)と新人で元市職員の佐藤伸一氏(55)=届け出順=が立候補し、舌戦を繰り広げている。教育や子育て、まちの活性化など市政課題ついて、秦野青年会議所主催で行われた公開討論会などを基に2人の政策を紹介する。

◆新型コロナウイルス対策

 高橋氏は「補正予算を23回組み、切れ目のない対応で国や市独自の支援も含めてやってきた」と語った。今後も基本的な感染防止対策を徹底しながら感染拡大の防止と社会経済活動の両立を目指していく考えを示した。

 これまでの市の対応を「後手後手に回っている」と批判してきた佐藤氏は「コロナ対策はタイム、タイミング、リズムがある。タイミングを逃すとせっかくの施策も効果がない。市民、事業者に何がいいのか考えたい」と話した。

◆教育・子育て・地域活性化

 高橋氏は全員喫食による中学校給食の完全実施の実現を強調。今後も地産地消の促進や内容の充実に努めていくという。子育て政策については地域活性化にも触れ、「若者の力が街の活性化に必要。出産や子育てしやすい環境整備をする」とし、秦野赤十字病院の分娩(ぶんべん)業務再開に向けた働き掛けを続けていくとした。

 佐藤氏は、中学校給食について、財源を見直すことで15年程度かけての給食費値下げや無償化を主張した。少子化や人口減少が進む社会の中で、生産年齢人口(15~64歳)を増やすことが重要だと指摘。「さまざまな施策で徹底的に目標値を持ち、長期的な視点で見ていくことが重要」と話した。

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