「拡大続けば病床逼迫の恐れ」 長崎大大学院・森内教授 まん延防止措置要請に理解

森内浩幸長崎大大学院教授

 長崎県が「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請したことについて、長崎大大学院の森内浩幸教授は「このまま増え続けると病床逼迫の可能性がある。3回目のワクチン接種を進めるまでの時間を稼ぐ必要がある」と述べ、県の判断に理解を示した。
 森内教授によると、日本よりも早く新変異株「オミクロン株」が広がった英国での致死率はデルタ株に比べて10分の1程度。ただ、英国では3回目のワクチン接種が「6割近くまで進んでいる」とし、ほとんど進んでいない日本(17日時点で1%台)との違いを強調。その上で重症化率が低くても感染者がこのペースで増加し、高齢者にも広がれば病床逼迫の恐れがあると危惧した。
 まん延防止等重点措置の効果について「接種がもっと進み、飲み薬がちゃんと使える体制になるまで少しでも時間を稼げれば被害者(重症患者)を減らせる」とする一方、「だらだら続けず接種率などの目標を決めるべき」とも述べた。


© 株式会社長崎新聞社