韓国経済紙「日米が輸出規制議論へ...韓国の半導体優位は一瞬で崩れる」「先端技術は日米が握る」

韓国の半導体産業の優位が日米の連携などにより一瞬で崩れ去る可能性があると韓国紙が警鐘を鳴らしている。

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ソウル経済新聞は16日、『米中間での生半可な綱渡り…韓国半導体優位、一瞬で崩れさることも』というタイトル記事を掲載した。

同紙は、「去る10日、国内(韓国)半導体業界は日本発のニュースに再び気をもんだ」とし、日米両国が先端技術輸出規制を議論する新たな方案を検討中だとする読売新聞の報道を挙げ、このような日米間技術規制方案は中国を狙った措置であるとしつつ、「業界では中国に大規模半導体生産ラインを持ち、中国輸出依存度の高い韓国が被害を受ける可能性があると展望した」ことを伝えた。

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同紙は昨年、米国商務省がサムスン電子をはじめとする主要半導体企業に取引顧客リストや取引物量などの機密情報を要求したことを挙げ、今回の措置についても、「米国が《我々の側に立て》というもう一つの圧力を加えるのではないか」という懸念が国内で出ていると伝えている。

ソウル経済新聞は「一部では韓国が半導体など核心技術をもとに米国を中心としたグローバルサプライチェーン再編時に存在感を示すことができると話すが、専門家らは関連機器や核心素材などは米国と日本が握っているという点で韓国の《比較優位》があっという間に消える可能性がある」と懸念していると強調した。その上で、「先端核心産業では米国や日本に相変わらず依存しているだけに、米国中心のサプライチェーン再編の流れに並ぶべきだ」との声を伝えた。

米国企業は半導体蒸着関連機器の63.8%を占有していることをはじめ、エッチング(53.1%)、プロセス制御(71.2%)、機械研磨(67.5%)、イオン注入(90.4%) )などで圧倒的なシェアを持ち、日本企業はフッ化ポリイミド(93.8%)やフォトレジスト(86.5%)、研磨剤(85.5%)、ダイボンドペースト(81.6%)、ブランクマスク(77.5%)などで高いシェアを有している。

ソウル経済は中国に対しては「韓国が主導権を握ることができる状況」であるとし、「中国が韓国製DRAMの他に代替制度を見つけるのは難しい状況だ」と指摘。中国は自国のDRAMメーカーを育成したが「技術格差と高い製造コストなどで失敗し、韓国産のDRAMに依存している」状況を伝えた。

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