鳥取の雑煮は「ぜんざい」のよう!?弥生時代の食もわかるもちつきイベント開催

六本木ヒルズと鳥取県がコラボした「もちつき」のイベントが、2022年1月8日(土)、六本木ヒルズの屋上庭園で開催されました。つきたてのもちで作られた雑煮が振る舞われたほか、日本最大級の弥生時代の遺跡を有する鳥取県ならではの、弥生時代を体験できる特設コーナーも登場。テレビやインターネットでも話題になった、1800年前の頭蓋骨とそのDNAから復元された「青谷弥生人」の展示も行われました。

「鳥取らしい」雑煮と「弥生時代」の雑煮

2022年1月8日(土)に東京・六本木ヒルズで行われたのは、地方文化を発信する事業の一環として2006年から毎年開催されている、正月の風物詩ともいえるイベントです。

2021年度は鳥取県とコラボし、同県のオリジナル米「星空舞(ほしぞらまい)」を使った田植えや稲刈りイベントが行われて話題となりましたよね。今回も、鳥取県産のもち米「ハクトモチ」と「古代米」を使う「もちつき」が行われたというわけです。

弥生時代の遺跡が多く残る鳥取県らしく、弥生時代に使われていた「竪杵(たてぎね)」と「木臼」が使用されたのも特徴の一つです。

つきあがったもちは、鳥取県のお正月の味「あずき雑煮」と弥生時代にも食されていた「ジビエ(イノシシ)」を使った雑煮として、六本木ヒルズで働く人や近隣の住人に振る舞われました。

「あずき雑煮」は、全国的にも珍しい甘い雑煮。ハレの日の食材として使われていたあずきの煮汁に、やわらかく煮た丸もちを入れたもので、「甘さ控えめのぜんざいに似ている」という感想も。古来より、その赤色が邪気を払うとされていたそうです。

また、イノシシの肉が使われている「鳥取ジビエ雑煮」では、「豚汁のようだけど、豚肉とは違う野性味あふれる出汁」という声が聞かれました。

弥生人が現代に降臨!?リアルな復元像も登場

こちらは、同イベントの弥生時代体験ブースに登場した「青谷弥生人(あおややよいじん)」像。2000年に鳥取市の青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡で出土した弥生時代後期(約1800年前)の人骨を、国立科学博物館の監修を受けながら再現したものです。頭蓋骨の形態やDNAの分析結果をもとに復元されているので、リアルそのもの!

さらに会場には「弥生風衣装の試着」や、弥生土器を組み立てる「土器パズル」も用意され、子ども連れにも大好評! 多くの人が鳥取県や弥生時代への関心が高まった1日となった様子でした。

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