バイコレスのエントリー申請却下についてWEC代表が言及「選考基準を満たしていなかった」

 ル・マン・ハイパーカー(LMH)規定の車両を開発し、WEC世界耐久選手権ハイパーカー・クラスへの参戦を目指しているバイコレス・レーシング。しかし、1月12日に発表された2022年シーズンエントリーリストには、その名前は記載されていなかった。

 エントリーリスト発表直前、チームの上級幹部はエントリー申請が却下されたことを明らかにしていた。WECのCEOを務めるフレデリック・ルキアンはエントリーリスト発表後、バイコレスに関する記者からの質問に応え、「選考委員会のすべての基準を満たしていなかった」と述べた。

 当初、チームの上級幹部はエントリー申請の却下が車両のホモロゲーションに関連している可能性を示唆していたが、実際にはホモロゲーションの問題ではなかったようで、他の部分でWEC選考委員会による条件が満たされていなかった。

 エントリー手順におけるどの部分によってバイコレスのエントリーが却下されたのかは正確には不明であるものの、バイコレスは将来彼らのLMH車両が受け入れられるよう、その答えを探している。なお、39台のシーズンエントリーを集めた2022年のWECにおいては、1戦のみのエントリーは認められない。

 ACOフランス西部自動車クラブとFIAのメンバーで構成される選考委員会は、エントリーフィーやライセンス要件など、特定の条件を満たすことを参戦候補エントラントへと要求する。これらはすべて、申請書類において提示される。

 加えて、ハイパーカーへの参入においては、既存の自動車ブランドとの関連を証明する必要がある。

 バイコレスは1950年代にF1タイトルを獲得したコンストラクターであるヴァンウォールの名でこれを行おうとした。ヴァンウォールの名前は、バイコレスの自動車プロジェクトを包括するドイツのPMC GmbH社によって商標登録されている。

「我々は、さまざまな基準に立脚する選考委員会を持つ」とルキアンはコメントした。

「選考委員会は、この(バイコレスの)エントリーを預かるために必要な基準が満たされていないと判断した」

「この件について、私からこれ以上説明することはできない。これは選考委員会の決定だ」

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