WEC初タイトル狙うTFスポーツの布陣が確定。AMRワークスドライバー、ソーレンセン加入

 1月19日、WEC世界耐久選手権LMGTEアマクラスに参戦しているTFスポーツが、2022年シーズンのドライバーラインアップを発表した。アストンマーティン・レーシング(AMR)のワークスドライバーであるマルコ・ソーレンセンは、ベン・キーティングが率いる同チームのラインアップの一部として指名され、フルシーズンドライバーとしてWEC復帰を果たす予定だ。

 ル・マン24時間レースを含む全6戦で争われる2022年シーズンにおいて、LMGTEアマクラスのタイトル獲得を目指すTFスポーツは引き続き33号車アストンマーティン・バンテージAMRを用いて同選手権に参戦する。

 今回の発表では、AMRワークスドライバーで2度のWEC GTEプロチャンピオンであるソーレンセンと、ポルシェカレラカップ・フランスで優勝経験を持つフロリアン・ラトーの起用が明らかにされ、この2名が以前から確認されていたチームのレギュラードライバーであるキーティングとステアリングを共有することになった。

「マルコ(・ソーレンセン)がフルシーズンドライバーとして(チームに)戻ってきたこと、ならびにフロリアン(・ラトー)を迎え入れることは我々にとって素晴らしいことだ」と語るのは、TFスポーツのトム・フェリエ代表。

「私たちは間違いなく非常に強力なラインアップを揃えており、ル・マン24時間での優勝とWECタイトルの両方を争う準備ができている」

 ソーレンセンは、2021年のWECでは1戦にのみ参加。LMP2チームのハイクラス・レーシングから参戦したル・マンが唯一の出場イベントとなった。一方、彼はインテリジェントマネー・ブリティッシュGT選手権においてTFスポーツのメンバーとして参加しており、2018年はフル参戦、昨年はシルバーストン500で同チームに加わっている。

「ベン(・キーティング)とTFクルーの皆と一緒にアストンに戻るのは素晴らしいことだ」とソーレンセンは語っている。

「僕たちはきっと仕事を成し遂げることができるだろう。TFスポーツの皆のことはよく知っている。以前に彼らと一緒にレースをしたことがあるからね。僕はやる気に満ちているし、準備は整っているよ」

 シルバードライバーのラトーは、2021年にプロトン・コンペティションのポルシェ911 RSR-19を駆りル・マンデビューを果たした後、3月19日にアメリカ・フロリダ州のセブリングで開幕する新しいシーズンで2度目のWEC参戦を開始する予定だ。

 24歳のフランス人は、「この冒険に参加できることをとても誇りに思う」と述べた。

「素晴らしい2022年を迎えるために、僕たちにはすべてが揃っている。これをチーム全員と共有し可能な限り最高の結果を生み出すことを楽しみにしているんだ」

 ソーレンセンとラトーは、33号車アストンマーティンの2021年のクルーであったフェリペ・フラガとディラン・ペレイラに代わってチームに加わった。彼らがドライブするバンテージAMRは、GTEアマクラスを戦う13台のうちの1台であり、記録的なエントリー台数となった2022年のWECフルシーズンエントリーにサインアップしている合計39台のうちのひとつを占める存在だ。

2022年のWECで、TFスポーツのアストンマーティン・バンテージAMRをドライブすることになったマルコ・ソーレンセン
過去、シーズン2位と3位を経験しているチームが新ラインアップで初のWECタイトル獲得を目指す

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