城下町小田原をチョークアートに 高校生の大作お目見え 変わらぬにぎわい表現

新産業創出の場となる「おだわらイノベーションラボ」に描かれた小田原城北工業高校生徒によるチョークアート=小田原市栄町

 小田原発の新産業創出を目指す「おだわらイノベーションラボ」(神奈川県小田原市栄町)に、地元の県立小田原城北工業高校(同市栢山)の生徒が描いたチョークアートの壁画がお目見えした。「2030年の小田原」をテーマに描いたのは今と変わらぬ、祭りでにぎわう小田原城。生徒らは「この場所で新しい産業が生まれて小田原が発展していくなら自分たちも胸を張れる」と目を輝かせた。

 壁画は14日までに描かれた。イベントスペースの壁面に、チョークで絵を描いたり消したりできる特殊な壁紙を使って高さ2メートル、幅5メートルの大作を完成させた。

 同校デザイン科3年生9人が昨秋からデザインを練り、2カ月かけて制作。将来に残したい小田原らしさを話し合い、「小田原ちょうちん夏まつり」をモチーフにかわいらしい絵柄で城下町のにぎわいを描いた。春に満開に咲き誇る桜をピンクと白のチョークの濃淡で表現した石垣銀次さん(18)は「夜桜の鮮やかさを表現しようと苦労した」と振り返った。

 リーダー役の権瓶(ごんぺい)百合華さん(18)も「室内の照明も柔らかく作品も温かみがあるものにできた。これからも長く残っていくアートを作っていきたい」と笑みを浮かべた。

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