ヴェローチェが早くも体制確定。ウールリッジが“シーズン2”レギュラーの座を獲得/エクストリームE

 2022年に“シーズン2”を迎える電動ワンメイクSUVによるオフロード選手権『エクストリームE』に向け、F1界の鬼才エイドリアン・ニューウェイが参画するヴェローチェ・レーシングが早くも体制を確定。先にアナウンスされた“クリスティーナGZ”ことクリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカに続き、男性ペアには初年度最終戦で代打を務めたランス・ウールリッジを起用するとアナウンスした。

 初年度を通じてチームのリザーブおよび開発ドライバーを務めた30歳のウールリッジは、2018年と2019年に南アフリカ・クロスカントリー・シリーズで2度の優勝を果たすなど、オフロード界で実績を積んできた。

 その経験と知識によりヴェローチェ・レーシングに貢献してきたドライバーは、イギリス・ドーセットの“ジュラシック・コースト”で開催された2021年最終戦にステファン・サラザンの代役としてシリーズデビューを果たし、クオリファイヒートからつねに女性限定シングルシーター選手権『Wシリーズ』連覇のジェイミー・チャドウィックを大きく上回るタイムを記録するなど、印象的なドライブを披露した。

「昨年の最終戦ドーセットに臨んだ際の非常に有望な結果を受け、チームとの戦いを継続する絶好のチャンスに恵まれた。残念ながらセミファイナル2止まりでファイナルまでは進めなかったけれど、そこに良いペースがあったことは明らかだ。2022年に向け、いくつかの確固たる基盤を築くことができたと思っているよ」と、レギュラーシート獲得の喜びを語ったウールリッジ。

先にアナウンスされた“クリスティーナGZ”ことクリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカとタッグを組む

■「飛躍する準備が整ったことに興奮している」とヴェローチェのチーム代表

「昨年を通じてこの目で確かめてきたが、ヴェローチェ・レーシングの舞台裏では本当に熱心な人々のグループが努力を続けている、素晴らしいチームなんだ。だからこそ、彼らと再び仕事ができることをうれしく思うよ」と続けたウールリッジ。

「そしてクリスティン(GZ)は昨シーズンを通じて素晴らしい仕事をしていた。こうしてヴェローチェで一緒に高い目標掲げて、ともに成し遂げることができると確信しているよ!」

 そのヴェローチェ・レーシングでチーム代表を務めるルパート・スヴェンセン-クックは、早くも“シーズン2”に向け参戦チーム中1番乗りで体制を固められたことを歓迎するコメントを残した。

「ほかのモータースポーツシリーズと同様ではあるが、特にその予測不可能な不確実性を持つエクストリームEでは、シーズンごとにある程度の一貫性を保つことが重要だと感じている」と語ったクック代表。

「そのため、昨年のドーセットで非常に印象的なショーを披露した結果を受け、我々のクルマに引き続きランスを乗せることは必然だった。初年度に関して、我々はお互いに辛抱強くなければならなかったが、ランスがリザーブドライバーとしてずっとチームにコミットしてくれていたことを知っている」

「そしてついに、フルタイムのレースシートで彼の努力を称えることができてとてもうれしいよ。ランスとクリスティンが参加することで、チームはこれまで以上に大きく成長する機会を得た。シリーズが次のスリリングなシーズンに向けて準備を進めているなか、ヴェローチェ・レーシングとしてトラック上で飛躍する準備が整ったことに興奮しているよ」

「不確実性を持つエクストリームEでは、シーズンごとにある程度の一貫性を保つことが重要」とルパート・スヴェンセン-クック代表

© 株式会社三栄