【20日】長崎県内474人コロナ感染 過去最多を更新、拡大続く

左から20日発表の市町別感染者数、新型コロナウイルス感染者の入院状況(19日午後7時現在)

 長崎県などは20日、県内19市町で計474人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。19日公表分を65人上回り、過去最多を更新。医療機関や福祉施設、飲食店などでクラスター(感染者集団)の発生や拡大が続いている。
 新規クラスターは2件。島原市の医療機関に併設する通所施設は、職員と利用者各6人が陽性となった。壱岐市の飲食店では従業員2人と客3人の陽性が分かった。いずれも関係者を特定し、名称は非公表。
 長崎市は全体で176人となり、2日連続で最多を更新した。既存クラスターのうち、杠葉病院(三和町)では新たに医療従事者5人と患者8人が陽性となり計57人に拡大。さらに約50人を検査している。市内の放課後児童クラブでも新たに陽性者3人が判明し計9人に広がった。
 県立大村工業高では生徒16人の陽性が判明し、校内の累計は45人となった。東彼東彼杵町の高齢者施設でも職員3人、入居者8人の感染が分かり計28人に拡大した。
 市町職員の感染は、長崎2人、大村1人、東彼杵1人、北松小値賀1人。長崎の2人は市教委学校教育部の職員で、部内の陽性者は計6人となったが、接触状況などを踏まえ現時点でクラスター認定していない。
 学校でも感染が広がる。県教委によると20日現在、県立学校2校が休校(1校は大村工)、2校が学年閉鎖、3校が学級閉鎖。過去最多121人の感染者が出た佐世保市は、市立学校6校で計6人の感染を確認し、20日は5校を学級閉鎖、1校を休校とした。既に学級閉鎖や休校にしていた4校は1~2日延長した。長崎市立小1校でも1人が感染し20日は休校。
 防衛省九州防衛局は米海軍佐世保基地の20~60代の従業員7人の感染を発表した。
 県によると、19日時点で確保病床の入院者は130人。このほか、医療機関入院中に感染し、そのまま同じ病床(その他の施設)で入院療養している感染者が35人いる。


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