「自ら検査、オンライン診察」コロナ医療で新構想 医療の負担減へ沖縄県発表

 沖縄県は20日、新型コロナウイルスの抗原検査キットで陽性となった人に対応する「抗原検査キット陽性者登録センター」(仮称)を県コロナ対策本部内に設置する構想を発表した。検査キットは国が承認した医療用が対象。陽性反応が出たキットの画像をメールで同センターに送信すれば、オンラインで診察が受けられる仕組みをつくる。PCR検査の要請が殺到している医療機関の負担を減らす狙い。

 同日に感染が確認された1309人の内訳は、90代以上30人、80代31人、70代48人、60代98人で、高齢者の感染増加が続いている。全年代で最も多いのは20代で211人。

 県内78カ所の福祉施設で感染者が出ており高齢者施設145人、障がい者施設31人の計176人が入院できずに施設内で療養。酸素投与を受けている患者もいるという。

 入院が長期化しやすい高齢者や基礎疾患のある患者の増加に、糸数公医療技監は「感染のフェーズが高齢者にシフトし、医療が逼迫(ひっぱく)している。そこに重点を置かないといけない」と述べた。

 感染などによる医療従事者の欠勤は重点医療機関21カ所の412人を含む計90病院で計838人となっている。

 米軍基地内の感染は報告が遅れていた19日分を126人と発表し、20日は集計中としている。

 (嘉陽拓也)

 

© 株式会社琉球新報社