韓国大臣「TPP加盟のための日本産水産物の輸入解除は考えず」 日本以外の支持取り付けで加盟に自信か

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韓国のTPP加盟には日本の福島産水産物の輸入解除が条件になるとの見方が以前から韓国メディアなどでは報じられてきたが、韓国政府はこれを検討していないことが分かった。

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韓国海洋水産部(省)によると、ムン・ソンヒョク海洋水産部長官は20日、ソウル韓国プレスセンターコシスセンターで開かれた「2022年海洋水産部主要政策 外信記者懇談会」においてCPTPP加盟のために日本産水産物輸入規制を緩和する意向があるかという日本メディアの質問に対して検討していない旨を答えた。

ムン長官は「日本産水産物輸入規制は国民健康のための措置であり、韓国政府はCPTPP加盟と連携して考えていない」と話した。

ムン長官は、福島原発汚の処理水排出問題については「客観的かつ科学的な検証が必要であり、日本側の透明かつ具体的な情報提供がなければならない」とし「海洋環境を共有する周辺国との十分な協議が必要だ」と強調した。

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今回の外信懇談会には、米国UPIと日本の毎日新聞など9カ国14媒体の記者らが参加したと伝えられた。

福島産水産物の輸入規制解除については、すでにCPTPP加盟を申請している台湾が実施するとの見方が強まるなか、韓国政府も日本が主導するCPTPP加盟のためにはこれを飲まなければならないとの論調が韓国メディアでは出ていた。しかし、政府長官が今回これを否定したことは、韓国のCPTPP加盟へのハードルになる可能性がある。

一方で、韓国政府は日本以外の加盟国であるカナダやシンガポール、オーストラリア政府などと相次いで加盟支持を要請しており、うちカナダなどは支持を明言した。韓国は日本以外の国の支持には自信を深めている可能性がある。CPTPP加盟には全加盟国の全会一致(賛成)が必要となるが、日本以外の「外堀」を埋めれば日本も加盟を反対しにくいという計算があるとみられる。

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