リカルド「もしノリスがF1参戦1年目だったら、僕のプライドは少し傷ついていたかもしれない」

 2021年シーズン、マクラーレンに移籍したダニエル・リカルドは、チームメイトであるランド・ノリスを上回る成績を残せず、苦労のシーズンを過ごした。しかし彼はノリスに敗れてもプライドは傷つかなかったと、シーズン終了後のインタビューで語った。

 2年間在籍したルノー(現アルピーヌ)を離れ、2021年はマクラーレンでの初めてのシーズンを過ごしたリカルド。第14戦イタリアGPではレッドブル時代の2018年以来の優勝を果たしたものの、シーズン全体の成績では同僚である若手のランド・ノリスに及ばなかった。

 全22戦のうち、リカルドは予選決勝ともに15戦でノリスの後塵を拝することとなった。もちろん獲得ポイントに関しても状況は同じで、160ポイントを獲得したノリスに対し、リカルドは115ポイントにとどまった。

 この成績は、年間ランキング3位に輝いた経験もあるベテランとしては不本意なものに見える。しかし『GP Fans』によるとリカルド自身は、ノリスに敗れたことは当然であり、自分のプライドを傷つけるようなものではなかったと、シーズン終了後のインタビューで語った。

「もし彼(ノリス)がF1参戦1年目で、いきなり今のようなことをやっていたら、僕のプライドは少し傷ついていたかもしれない」

「でも、彼はこのチームに溶け込んでいて、チームのことをよく知っているんだ」

 マクラーレンに新加入したリカルドに対し、ノリスは2019年のデビュー以来同チームで戦っている。チームやマシンに対する理解度が高いノリスに敗れたとしても、それはリカルドにとって受け入れられる結果だった。

 また、数々のチームを渡り歩いてきたリカルドからノリスも学ぶことがあり、ふたりは互いの経験を吸収しながらシーズンを過ごしたという。

「彼が速かったときでさえ、彼は僕からいくつかのことを学んでいるんだ」

「半々とは言い難いけどね。ドライビングの面では、僕の方が彼から多くを学んだと思う」

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