和歌山県は、2021年10月1日時点の県人口は91万3523人で、20年同期より9061人減ったと公表した。減少は26年連続で、前年からの減少数や減少率は拡大傾向が続いている。中でも、出生数が調査開始以降、最少を更新したことで、自然減数は最多となった。
20年の国勢調査確定値に、住民基本台帳登録者数の増減を加算して算出した。
調査は1967年に開始。ここ30年ほどをみると、95年の108万435人をピークに、96年から連続して減少している。対前年の減少数は初めて9千人を上回り、減少率は過去最も高い0.98%となった。
減少数の8割を占めるのが自然減(死亡数と出生数の差)で7190人。
出生数は5599人。97年までは1万人以上いたが、減少傾向が続き、約半分に減った。死亡数は1万2789人で、ここ10年ほどは1万2千人台前後で高止まりしている。
一方、社会減(転出数と転入数の差)は1871人で、ここ5年では最多となったが、それ以前よりは抑えられている。転出数は1万4623人で、転入数は1万2752人だった。
■28市町村で減少 すさみが最大3.53%
市町村別では、146人(0.27%)増の岩出市と66人(0.43%)増の上富田町を除く28市町村で減少した。
減少数が最も多かったのは和歌山市の2021人、次いで田辺市の1026人だった。減少率はすさみ町が最大の3.53%で、唯一3%を超えた。
自然増減は全ての市町村でマイナスとなった。社会増減は、岩出、上富田、和歌山、日高、白浜、古座川、有田川の7市町で増え、北山村は増減が無かったが、これ以外の22市町はマイナスとなった。最も減少したのは田辺市の440人で、次いで海南市の327人だった。
千人当たりの出生数が最も多かったのは上富田町の8.20人で、次いで日高町の7.95人、岩出市の7.47人などとなっている。