相模線E131系500番台など新型車両が甲種輸送、南海8300系はJR西日本DD51ディーゼル機関車がけん引

1月第3週の今週も甲種輸送・配給輸送列車が全国各地で走った。

総合車両製作所 新津事業所(新潟県)からは、JR東日本 相模線用 E131系500番台 G-11編成が出場。所属先の国府津車両センターまで配給輸送された。けん引機はJR東日本 長岡車両センター所属 EF64形電気機関車1032。

画像は今回の甲種輸送とは違う日の同類輸送イメージ(画像:Jun Kaida / PIXTA)。

川崎重工業 兵庫工場(川崎車両 神戸)からは、東武鉄道 500系リバティ 515・516・517編成が出場。JR東日本東北線と東武日光線の連絡線がある栗橋まで甲種輸送された。JR線内のけん引機は、JR貨物 岡山機関区所属 DE10形ディーゼル機関車1743、JR貨物 新鶴見機関区所属 EF65形電気機関車2096、同EF210形電気機関車151。

近畿車輛(大阪府東大阪市)からは、南海電鉄8300系8318・8716編成が出場。JR西日本 紀勢線と南海本線が連絡する和歌山市駅まで甲種輸送された。けん引機は、JR貨物 岡山機関区所属 DE10形ディーゼル機関車1743や、JR西日本 網干総合車両所 宮原支所所属 DD51形ディーゼル機関車1192など。

また新製車両の車両メーカー工場出場ではない配給輸送も各地で行われた。

松山運転所所属 キハ47系気動車「伊予灘ものがたり」が、京都鉄道博物館 特別展示にむけて高松から京都へ配給輸送。けん引機は、JR西日本 下関総合車両所所属 EF65形電気機関車1132。

亀山鉄道部所属 キハ120気動車14が、後藤総合車両所本所を出場し配給輸送。けん引機は、JR西日本 網干総合車両所 宮原支所所属 DD51形ディーゼル機関車1109。

廃車への配給輸送も。鎌倉車両センター本所所属 E217系 Y-10編成は、長野総合車両センターへ配給輸送。けん引機はJR東日本 長岡車両センター所属 EF64形電気機関車1030。

甲種輸送と配給輸送

甲種輸送は、運ぶ車両の車輪や仮台車を活用し、貨物列車として輸送するタイプ。

JR線旅客線などを、JR貨物などの貨物鉄道事業者の機関車がけん引するケースが多いなか、南海電鉄や泉北高速鉄道などの車両輸送は、JR貨物が営業する路線に含まれないことから、JR西日本の機関車がけん引する場合がある。

乙種輸送は、自己の車輪(仮台車を含む)を使用して輸送する甲種輸送以外の方法での輸送をいう。たとえば、大物車・長物車などの貨車に積載して運ぶ列車などは乙種輸送になる。

配給輸送は、自社工場や自社系列車両製造所、自社検査場、自社解体場、所属車両基地などを、自社路線ネットワーク内で自社の機関車・乗務員で輸送するケースをいう。

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