音楽大好き!浜松の楽器・音楽にまつわるスポット5選

※この記事は、静岡・浜松の観光サイト「Meet Japan Through Hamamatsu,」より許諾を得て転載したものです。

多くの楽器メーカーが集まっている浜松。古くから音楽のものづくりが盛んな地域でしたが、近年は特に“音楽のまちづくり”が積極的に行われています。音楽が好きな人はもちろん、普段音楽にふれることが少ない人も楽しめる施設が多くあるんです。

今回は、浜松で訪れたい音楽・楽器に関するスポットを紹介します。

浜松が音楽の都になったのはなぜ?

音楽の都・浜松の歴史は「ヤマハ」の創業者山葉寅楠(やまは とらくす)が浜松で一台のオルガン修理をきっかけに、当時めずらしかったオルガンの国内製作を開始したことに始まります。

試行錯誤しながら完成させた製品は国内のみならず東南アジアに輸出するまでになりました。1897年には「日本楽器製造株式会社」を設立。これが「ヤマハ」の前身です。その後、山葉寅楠は国産第一号のピアノ製作も成し遂げます。

こうした寅楠の取組の後を追うように、1927年には浜松市生まれの河合小市(かわい こいち)が「河合楽器研究所」を設立しピアノの製作を開始。1928年にはカワイグランドピアノ第1号が完成します。

こうして、浜松は音楽の都として歩みを進めていくのです。

1. 新幹線改札内で立派な楽器が出迎えてくれることも!

新幹線で浜松駅へ降り立つと、改札内で目に入るのが「河合楽器製作所」のグランドピアノと「ヤマハ」のギターやステレオ。ここは浜松市の産業をアピールする場所として、地元企業が交代で展示を行っているスペースです。

現在展示してある(2021年6月までの予定)グランドピアノは実際に弾くことができます。ときにはプロさながらの腕前で美しい音色を響かせてくれる人もいるのだとか。そんなときは自然と観客が集まり駅も活気づきます。

展示をするメーカーや展示内容はそのときどきで変わりますが、楽器や音楽製品に関する製品の展示は頻繁に行われているそう。駅で立派な楽器が出迎えてくれたら「音楽の都でどんな体験ができるかな?」と期待で胸が高鳴りますね。

2. ハーモニカのような形のタワーをそなえる音楽スポット「アクトシティ」

浜松駅北口から徒歩数分の場所には浜松市と民間の施設が一体となった複合施設「アクトシティ」があります。その中の高層タワーはハーモニカのような形の美しいタワーで、音楽の都・浜松のシンボルのひとつです。

アクトシティ内には本格的なオペラや歌舞伎も上演できる大ホール、パイプオルガンと優れた音響設備を備えた中ホールを備えており、若手ピアニストの登竜門ともいわれる国際ピアノコンクールなどさまざまなコンサートや音楽イベントが開催されています。

屋外にはスロープと階段で構成された光あふれる公園「ショパンの丘」などくつろげる空間もあり人々の憩いの場となっています。

3. 「ヤマハイノベーションロード」で知る音楽の都の原点

音楽の都・浜松誕生の原点となった「ヤマハ」の製品や歴史についての展示を行う「ヤマハ イノベーションロード」は音楽を「見て」「聴いて」「触れて」体感できるミュージアムです。

フロアを入ってすぐのコンセプトステージエリアには、弦楽器と管楽器が3種ずつ展示されています。これはアコースティックからエレクトリックまでさまざまな楽器を扱う「ヤマハ」のコンセプトを現したもの。

同コーナーの電子ピアノは、鍵盤を弾くとピアノ屋根部分にプロジェクションマッピングのような美しい光の演出が現れ、音楽を見て楽しめる工夫がされています。

楽器展示エリアは、総合楽器メーカーならではの圧倒的なラインナップでさまざまな楽器を取りそろえており、ピアノやギターなどを実際に弾いてみることができます。

中でもプロも使用するコンサートグランドピアノは、コンサートホール等で使用されるためなかなか間近で見ることができない貴重なもの。実際に弾いてみると、うっとりするような優しい音色が耳に心地よく響きます。

ヒストリーウォークエリアでは「ヤマハ」創業当時のオルガンやピアノ、現在に至るまでの歴代の製品200点以上を展示。

創業当時のオルガンはレトロなデザインがかわいいですね。

その他に、「ヤマハ」の歴史やこだわり、楽器のしくみがわかる展示や最新技術にふれられる展示など、盛りだくさん!

見学希望の際は事前予約が必要です。

4. 一台のピアノから世界中の楽器へ。「楽器博物館」で深まる音楽の文化

バラエティ豊かな各国の楽器が一堂に集まるのが、日本で唯一の公立楽器博物館である「浜松市楽器博物館」。

「世界の全ての楽器を平等に扱う」というコンセプトのもと、アジア、日本、オセアニア、アメリカ、アフリカ、ヨーロッパの楽器、国産洋楽器や電子楽器など、収蔵楽器の数は3,300点!

館内ではそのうちのおよそ1,500点を展示しています。数に圧倒されるだけでなく、展示フロアはガラスケースがないので迫力も満点です。

現代の楽器以外にも中世や近代の楽器も多く展示されており見どころのひとつ。鍵盤楽器の展示コーナーでは、オルガンやピアノの他に、ピアノの原型であるチェンバロ、13〜14世紀頃に誕生したクラヴィコードなど計約70点が展示されています。

写真のアートが施されたチェンバロは18世紀のもの。もともとは貴族の持ち物で、多くの楽器が贅沢品とみなされ破壊されたフランス革命の時代を乗り切ったという貴重なものです。

ほかにもアジアやオセアニア、アフリカなどの民族楽器や儀式用の楽器が多数。ユニークなものが多く、今までにみたことがない!という楽器に出会えること請け合いです。

館内では楽器の音を聞けるヘッドフォンスタンドや一部の楽器を演奏できるコーナーも。日曜や祝日は不定期でミニコンサートなども開催されています。

楽器モチーフのグッズがかわいい! 「楽器博物館」のおみやげ

音楽をモチーフとしたおみやげもそろっています。

パール付きのミニピン、クリップやえんぴつ、えんぴつ削り、シールやメモ帳など文房具などは小さくて荷物にならないのでおすすめ。

見ているだけで楽しくなるようなデザインのグッズがそろっています。

5. 音楽をいつでも身近に。浜松の銘品「昭和楽器製造」のハーモニカに出会う

1947年創立の浜松のハーモニカメーカー「昭和楽器製造」。本格的な複音ハーモニカ、シングルハーモニカ、ミニハーモニカなどを製造、販売しています。

「昭和楽器製造」では、電話やインターネットからの事前申し込みで工房の見学も可能です。実際に作業する様子を見せてもらいました。

ハーモニカの内部には、金属のプレートが内蔵されています。このプレートに細長く形づいているのもがリードと呼ばれ、いわばハーモニカの心臓部分。ハーモニカは空気を吸ったり吹いたりしてこのリードが振動することで音が出る仕組みです。

工房では職人さんが空気を送り込む専用の機械でリードを振動させ、耳とチューナーで音を確かめながら、正確な音程と響きになるようにリードを削り微調整しています。ひとつひとつ手作業で作られているんですね。

調律を行うのは絶対音感をもった職人さん。通常のハーモニカはもちろん、ミニハーモニカでも正しい音がでるように品質に一切妥協しません。

「ハーモニカはどこにでも持ち運べていつでも音を鳴らせます。悲しいときは悲しい音、うれしいときはうれしい音が出る。心に寄り添う楽器」と社長の酢山(すやま)さん。

真心を込めて作られたハーモニカは、工房やホテル、土産店などで購入できますよ。

浜松で心に残る音楽・楽器の旅を

浜松の街では、ただ音を奏でたり聞いたりするだけでなく、音楽や楽器に関する文化や歴史、人々の想いにふれることができます。ぜひ心に残る音楽・楽器の旅を体験してください。

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