精神病院のクラスターで23人が死亡…社会的弱者に医療ひっ迫のしわ寄せ

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日本テレビ系ドキュメンタリー番組『NNNドキュメント’22』(毎週日曜24:55~)では、新型コロナウイルスのクラスターが発生した精神病院を取材した『海辺の病院 ―精神病棟、コロナに襲われて―』を、23日に放送する。

徳島県鳴門市の大毛島にある精神疾患を専門とする医療法人敬愛会・南海病院。病床数は301で、この分野では県内屈指の規模の病院だ。ここで2021年3月から5月にかけ、患者と看護師96人が、新型コロナウイルスに感染するクラスターが発生した。

ちょうどその頃、県内での感染者も急増。医療がひっ迫し、この病院での感染者を専門病院に搬送できなくなった。精神病棟の患者は入院期間が20年以上に及ぶケースも多く、また家族からも受け入れを拒否され、ここを終の棲家とする人もいる。

患者の高齢化も進んでいる中でのコロナの感染は、重症化を引き起こす。しかしコロナ治療を専門としないこの病院でできる治療は限られている。患者の内、23人が亡くなり11人がこの病院で十分な医療を受けられず亡くなった。

戦争や災害、そして今回のような疫病の流行でいつの時代も犠牲になるのは、社会的弱者。他に行き場がないこの病院の患者に、今回のコロナによる医療のひっ迫のしわ寄せがきた。

いつもは意識しない「精神病院」という存在。この病院が果たしている役割は。そしてここから何を学ぶべきか…。

クラスター終息後、取材班は現地を訪れ、感染した入院患者や看護をした医療従事者から話を聞くことができた。コロナの疫病としての恐ろしさを改めて知る一方で、精神病棟に入院する人々の実像を目の当たりにする――。