小池都知事 「緊急事態宣言」要請検討の基準は“変えず”

新型コロナウイルスの感染者がオミクロン株を中心に急増している中、東京都の小池知事は緊急事態宣言の要請について、これまでと変わらず「病床使用率が50%以上となった場合に検討する」という考えを示しました。

小池知事の定例記者会見の会場に1月21日から新たに設置されたのは、黄色と赤で描かれた「オミクロン株 重点措置実施中」の横断幕です。小池知事は「黄色から赤信号に変わりますよというアナウンスメント、そういう意味を込めて作った」と感染拡大への危機感を示しました。

オミクロン株の急速な感染拡大で、東京都の警戒状況は"赤信号”に近づいています。1月24日の週には1日の新規感染者数が1万8000人を超える試算が示されていて、確保病床の見込み数を上回る7000人を超える人数が入院する推計も示されています。これまで、小池知事は病床使用率が50%になった段階で「緊急事態宣言」の要請を検討すると明かしていますが、21日時点で東京都の病床使用率は31.5%となっていて、徐々に迫っている状況です。このような状況の中、小池知事は宣言を検討する基準は変えない考えを示しました。

また、東京都は保健所業務の逼迫(ひっぱく)を防ぐため、新たな対策を始めました。これまでは、保健所が濃厚接触者へ連絡をしていましたが、今後は感染者本人から濃厚接触者と思われる人に連絡することとして、19日に東京都から各保健所に通知したということです。その上で、連絡を受けた濃厚接触を疑われる人に対しては、検査を受けて自宅待機するよう呼び掛けています。

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