徳島県三好市は、かずら橋のある秘境の観光地として有名な地域だ。訪れた人々は地元の名物料理を様々な場所で楽しむだろう。しかし、祖谷には地元の人々も足しげく通う、 郷土料理も提供している食堂があるのをご存知だろうか。秘境の食堂、第一弾を紹介する。
三好市奥祖谷の中心 その昔安徳天皇が暮らしたといわれる京上の老舗食堂
三好市東祖谷京上。ここ東祖谷、別名奥祖谷にも「祖谷の平家伝説」がある。安徳天皇の御所が作られたという京上集落。京上は現在も地域の中心地であり、観光客の訪れる歴史民俗資料館をはじめ、三好市東祖谷支所や郵便局、ガソリンスタンドやお店などがあり、谷口商店の食堂もその並びにある。
取材では、平家が祖谷にやって来たという雪の降る季節にこの食堂を訪れた。外には平家の旗の色、赤い看板がある。
地元祖谷の常連さん達も多く訪れる居心地の良さ
暖簾をくぐり、食堂に入る。なんだか懐かしい、レトロなあたたかい雰囲気の内装だ。
すでにお客さんが席についている。常連の地元の人らしく、キッチンに気軽に声をかけて注文したり、新しく入って来たお客さんに会釈などをしたり、みんなお互いに慣れた様子だ。
創業はアイスクリーム販売から?!奥祖谷で一番古い店
キッチンでも少しお話をうかがった。
「谷口商店」は東祖谷で初めに開いたお店で、初期はアイスクリームの販売や卸などをしていたという。80年ほども前のことのそうだ。
以降、代々、商店をはじめとして様々な事業を行っている。
2代目がホテル「旅の宿 奥祖谷」をはじめた。そして、40年ほど前にこの現在の食堂も建てられたという。現在は4代目の兄と姉妹でホテルと食堂を切り盛りしている。キッチンは主に姉妹が担当している。
秘境・祖谷の阿波地美栄(ジビエ)など 地元ならではの素材を使った料理
谷口食堂では、時代に合わせて様々な食やサービスを提供してきたという。
現在は地域振興の一環として郷土食を積極的に提供したり、ジビエ(地元の狩猟肉)や農産物を使った新メニューの開発も行っている。新メニューは地元の方々にも人気のようだ。
パート2では、食堂の人気メニューを紹介する。
(取材・文: ショーン ラムジー)
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谷口商店・旅の宿 奥祖谷
三好市東祖谷京上161-3