国内外の人権問題知って 外国人活動家ら講話

国内外の人権状況について語るエリザベス・アルオリオ・オブエザさん(右)ら

 西都市人権教育推進協議会の2021年度研修会「人権に国境はない」は21日、西都市役所であった。ナイジェリア人の人権活動家エリザベス・アルオリオ・オブエザさん(54)=茨城県=ら外国出身の3人が来日の経緯や日本での生活を講話。オンラインで参加した市内の教員、高校生ら約40人が共生社会について考えた。
 グローバルな視点で人権を考えてもらおうと企画。オブエザさんと、ルワンダ出身でNPO法人「ルワンダの教育を考える会」理事長のマリールイズ・永遠瑠(とわり)さん(56)=福島県、ジャマイカ出身で宮崎国際大副学長のウオーカー・ロイドさん(54)=宮崎市=が対談形式で話した。
 女性器切除の慣習から逃れるため約30年前に来日したオブエザさんは、2回にわたり入管施設に長期収容されたことなどを報告。難民に認められず、「仮放免」の身であるために就労できない現状などを語り、「安心して暮らせる、大好きな日本のために仕事をして貢献したい」と訴えた。
 高校生からは「世界のために何ができるか」などの質問が挙がり、内戦で難民キャンプに身を寄せた経験のある永遠瑠さんは「スマートフォンを有効に使って世界中に友達をつくり、まずは海外で起きていることを知って」などと助言していた。

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