2022年F1の予算制限、ビッグチームに大きく影響との予想。シーズン中のアップデート減少か

 F1大規模チームは2022年の予算制限の影響を受け、シーズン中のアップグレードを大幅に減らさざるを得なくなると、フェラーリのレーシングディレクター兼トラックエリア責任者のローレン・メキースは考えている。

 2021年の予算制限額は1億4500万ドル(約165億円)で、これが2022年には1億4000万ドル(約160億円)に減額される。

 技術レギュレーションの大規模変更が、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、2021年から2022年に延期され、そのため2021年のシャシー変更は制限された。しかしそれ以前にはシーズン中のアップデートが積極的に行われていた。

 フェラーリのメキースは、2018年や2019年はビッグチームは毎戦、あるいは1戦おきにマシンのアップグレードを行っていたが、2022年には同様のペースでアップグレードを行っていくのは難しいと語っている。

2021年F1第10戦イギリスGP 2022年型F1マシンのショーカーを囲むドライバーたち

 各チームは、シーズンのなかで多くのことを学んでいくため、1年を通して開発を進めていく予算を確保する必要があるが、今年は完全に新しいマシンが導入されるだけに、大きな変更を余儀なくされる可能性もあり、適切なアップグレードプランを立てるのは簡単なことではないと、メキースは考えている。

 フェラーリF1チームは、2021年のF1コンストラクターズ選手権を3位で締めくくった。昨年は序盤から大きな規則変更に備えて2022年型マシンの開発に集中、大きな飛躍を狙っている。

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