【MLB】大谷翔平と新人王争った男に“復活の兆し”? 番記者と予想システムの意見が合致

ヤンキースのグレイバー・トーレス【写真:Getty Images】

昨季9発のグレイバー・トーレスは今季23本塁打を残す?

エンゼルス・大谷翔平投手のかつてのライバルが、ヤンキースの今季ブレーク候補に指名された。ベネズエラ出身のグレイバー・トーレス内野手は、2018年にヤンキースで123試合に出場、打率.271、24本塁打で新人王を争った。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「ア・リーグ東地区各球団の2022年ブレーク候補」と題する記事の中でトーレスをヤンキースのブレーク候補筆頭に指名している。

これはア東地区5球団の番記者に、担当チームで意外な活躍をするかもしれない選手を1人ずつ指名してもらったうえで、米データサイト「ファングラフス」の成績予想システム「Steamer」を用いて、今季の成績を予想したもの。

システムの予想によると、トーレスは2022年、打率.268、23本塁打、82打点を残すとされている。昨季の.259、9本塁打、51打点からすると大幅な上積みだ。トーレスは2018年のア・リーグ新人王投票で、大谷とミゲル・アンドゥハー内野手に次ぐ3位だった。

記事は「2018年の強力なルーキーシーズン、再びオールスターに呼ばれた2019年の後、この若きヤンキースの内野手は道を見失ったように思える。ヤンキースはディディ・グレゴリアスがFAで去った後、トーレスを二塁から遊撃にコンバートした。それは結果としてまずい守備とそれに伴う不安定な打撃をもたらすことになった」と、遊撃へのコンバートによる負担増が、精彩を欠く原因となったと指摘している。

ただ、ブレーク候補に指名するだけの理由もある。記事は「トーレスは最近25歳になったところで、メジャーリーガーとしてはまだ十分若い。2021年の後半に二塁に戻ってからは守備でも打席でもより落ち着いていたように見えた。もしかすると今が彼にとって、メジャーリーグのレベルで安定して成功を収める方法やそのための準備の方法を学ぶべきときなのかもしれない。これは全ての野球選手が経験しないといけない成長期だ」と、経験を積んだ今こそが“旬”の時期だと指摘している。

さらに「トーレスが守備面での不安を減らした状態で2022年シーズンに突入することができれば、持ち前の才能を生かして復活のシーズンを送ることができるかもしれない」と、今季データ予想のような好成績を残すには、引き続き二塁を任されることがカギだとしている。(Full-Count編集部)

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