ホテルで「宅配ロボ」実験 長崎県の先端技術導入事業 宿泊客に菓子届ける

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ロボットから商品を取り出す家族連れ=長崎市、アイランドナガサキ

 長崎県内の中小企業にAI技術やロボットなどの活用を促す県の先端技術導入促進事業の実証実験が21~23日、長崎市伊王島町1丁目のリゾート施設「アイランドナガサキ」であり、無人宅配ロボットが、宿泊客に菓子のプレゼントを届けた。
 同事業は、県が中小企業の課題を吸い上げ、県内外のIT関連事業者とマッチング。実証実験費用を県が支援して中小企業がIT、IoT(モノのインターネット)機器を取り入れる後押しをし、デジタルトランスフォーメーション(DX)促進につなげる。昨年度に事業を開始、本年度は10件の実験が進んでいる。
 アイランドナガサキは、新型コロナウイルス禍に伴い、客からの飲食物や備品の追加注文を届ける際に非接触サービスを充実させ、客にも楽しんでもらおうとロボットの導入を検討。スマートフォンを使った注文システムをデュアルキーシステム(長崎市)が手掛け、無人宅配ロボット「デリロ」をZMP(東京)が提供した。ZMPによると、九州内での宅配実験は初めてで、都内のオフィスビルなどでは今年から実用化される。1機650万円~、リース月12万円~。
 今回は、宿泊棟「キッズロッジ」の客がスマホでプレゼント用の菓子を注文。約150メートル離れた「ミナトホテル」売店で従業員が菓子をデリロに積み込み、デリロを敷地内の屋外通路を自動走行させてロッジへ。客がデリロのセンサーに解錠用のQRコードをかざして商品を受け取ると売店まで自動で戻る流れ。21日の実験に参加した同市内の会社員、白井貴文さん(39)は「人と接触せず、時代に合っている。ロボットが目を動かしたりしゃべったりして子どもも喜んでいた」と笑顔だった。
 辻田仁宜マーケティング上席支配人は「夢がある技術。労働力が減る中、タイミングを見てサービスに取り入れていきたい思いはある」と好感触を得た様子。デュアルキーシステムの柿田茂博代表も「これまでロボット分野との連携はしていないのでいい機会になった」と話した。