地元町内会、活用を要望 公共施設や開発拠点期待 小猿屋小跡地

 上越市の東小猿屋町内会(竹内秀彦町内会長)は昨年末、小猿屋小跡地の有効利用要望書を市へ提出。校舎や体育館など、施設の将来的な活用を求めている。

 同校は平成30年、有田小に統合される形で閉校。以来、市はグラウンドや体育館をスポーツ団体へ開放するなど利活用を進めてきた。

有田小への統合に伴い、平成30年に閉校した小猿屋小(25日撮影)

 同校敷地のうち、市有地以外の全借地(約3782平方メートル)は同町内などの地権者7人が所有している。市教育委員会は昨年12月に地権者らへ向けた説明会を実施。施設利用への需要が減少している現状を踏まえ、借地部分の返還を視野に入れた活用方針を示した。

 要望書はこれを受け、同町内の地権者と町内会の協議により作成された。要望の中心は借地の買い上げと、跡地にある施設の有効利用。これが不可能な場合、不動産業者への借地売却による住宅地としての活用を求め、さらにこれが難しい際は全借地を畑地として現状復帰の上返還することを要望している。

 竹内町内会長(67)は「この立地は市街地からのアクセスが良い。公共施設をはじめ、産業化へ向けた開発拠点としての活用などが期待できる。市は上越市の未来に生かせる施設となるよう検討してほしい」と話している。

 市教育委員会は今後、同町内会との意見交換を進め、要望書への回答を含めて真摯(しんし)に検討・対応していくとしている。

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