変化する朝鮮の穀物生産構造 / 小麦栽培を積極的に推進 各地で栽培面積確保の取り組み

朝鮮の農業部門で稲と小麦の栽培を積極的に推進するための対策を講じている。

朝鮮労働党中央委員会第8期第4回総会(昨年12月末)では、国の穀物生産構造を変え、稲と小麦の栽培を力強く推し進める新たな方針が示された。

これまで朝鮮の穀物生産では、稲ととうもろこしが主流であった。

これを受けて、農業研究院では災害性の異常気象に耐えられ、かつ収量が多い優良な稲と小麦の品種を育種し、栽培技術を科学的に確立するための研究を行っている。

研究に取り組む農業研究院の研究者ら(労働新聞)

稲研究所では、今年新たに育種した品種を全国に導入できるように栽培技術を科学的に確立することを主な目標とし、その準備を進めている。また、畑作物研究所では朝鮮で広く栽培されている小麦品種の生態適応性に対する分析に基づいて、地域ごとに適した多収穫栽培技術を確立する研究を進めている。

一方、各道では栽培面積の確保に取り組んでいる。ここでは、田の面積を増やし、穀物作物を主とする二毛作を大々的に行い、畑で栽培される陸稲(水稲に較べて水分条件により厳しい畑状態に適した稲)を広く栽培することに注力している。

平安北道では干拓地の田の面積を増やし、灌漑システムを改善したほか、江原道内の各農村では少なくない面積の畑を田に整備した。

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