2日連続の労使交渉でまた一歩前進 若手選手の給与アップなどを議論

日本時間1月26日、新しい労使協定の締結に向けた労使交渉が2日連続で行われ、メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「大きな進展があった」と伝えている。今日の話し合いの中心となったのは年俸調停権を取得する前の若手選手の給与アップについて。メジャーリーグ選手会は前日、優れた成績を残した選手には成績に応じてボーナスを与えるというメジャーリーグ機構側から提案されたプランを拒否したが、機構側は改めて若手選手の給与アップについてのプランを提案したようだ。

関係者によると、機構側は年俸調停権取得前の選手について、成績やアウォード受賞歴に応じて最大で4倍のサラリーを得られるよう、ボーナスプールを設けることを提案したという。また、最低保証年俸アップについても議論が行われており、この2つが組み合わさることで若手選手の給与は大きくアップすることになる。

このシステムに基づくと、たとえば昨季ナ・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したコービン・バーンズ(ブリュワーズ)の年俸は60万8000ドルから234万ドル、ア・リーグのMVP投票で2位となったブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)の年俸は63万5400ドルから184万3000ドルにアップしていたという。

前日の労使交渉では、選手会がFA資格の変更の要求を取り下げたことにより進展が見られたが、今日は機構側がこのボーナスプールを提案したことにより若手選手の給与アップへの道筋が明確となり、労使交渉がまた一歩前進したようだ。

このほか、機構側はトップ・プロスペクトがルーキーイヤーに1年分のサービスタイムを獲得したうえでアウォードを受賞した場合、その球団がドラフト指名権を獲得できるシステムを提案。プロスペクトのFA取得を遅らせるために球団がサービスタイムを操作することを防ぐ効果が期待されている。

また、FAに関するドラフト指名権の補償を廃止すること、ポストシーズン拡大、タンキング抑制のためにドラフトの上位指名順を抽選方式にすることなども提案された。

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