中高生が起業挑戦 開発から販売、決算も

宮崎市であった街市で商品を販売する「みやざきビジネスチャレンジクラブ」の部員ら(事務局提供)

 県内の中高生が起業を体験し、ITを活用したビジネスに挑戦する「みやざきビジネスチャレンジクラブ」が、県の2021年度の新たな取り組みとして行われた。参加した30人がチームごとに、4カ月にわたって商品開発や販売促進、販売などに本格的に取り組み、23日に成果をオンラインで発表した。
 同クラブは昨年10月にスタート。部員は6チームに分かれ、ビジネスアイデアを考え、投資家役に事業計画を説明し、5万円の出資を受けて模擬の株式会社を設立。開発商品をネットショップや昨年11月に宮崎市であった街市などで販売した。税理士など専門家の支援を受けて決算書類まで作成するなど実社会さながらのプログラムを体験した。
 成果発表会は23日、オンラインであり、県内外の関係者ら約20人が視聴した。自作のアロマキャンドルを販売したチームは、サイズやデザインで工夫をし、2万円以上の営業利益が出たことを報告。宮崎の四季を感じるハーバリウムペンを商品化したチームは、自分たちだけでオンラインで打ち合わせをしたり、SNSを活用して販売促進活動を行ったりしたことを紹介し、「少しあったITへの恐怖心がなくなった」などと感想を述べていた。
 参加した都城泉ケ丘高付属中3年の嶽野(だけの)凪人(なぎと)さん(15)は「起業の仕組みを知ることができて面白かった。こういう取り組みがあればまた参加したい」、都城聖ドミニコ学園高2年の吉ノ園友愛(ゆあ)さん(17)は「チームで話し合い、ものごとを進めることを学ぶことができた。関心があったマーケティングに、より興味が持てた」と話していた。

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