【新型コロナ】神奈川県「受診せず自宅療養」28日導入 6~49歳の希望者対象

新型コロナの感染拡大時の対応を議論した県の対策本部会議=26日午後、県庁

 新型コロナウイルス感染症を巡り、神奈川県は26日、発熱患者を診療する医療機関が逼迫(ひっぱく)しているとして、感染者が医療機関を受診せずに自主的に療養する仕組みを28日から導入する方針を明らかにした。医療機関や保健所の負担軽減につなげる狙い。選択制で、従来通り医療機関を受診することもできる。

 抗原検査キットや無料検査機関で陽性と判明し、重症化のリスクが低い県民が対象。具体的には6歳から49歳までで基礎疾患がないといった条件がある。これまでは検査キットなどで陽性と判明した場合も、全ての人に医療機関で確定検査や診断を受けるよう求めていた。

 新たな仕組みでは、希望者は医療機関を受診せずに、県のシステムに感染者自身がオンラインで検査結果や発症日、基礎疾患の有無、生年月日などの情報を入力する。県は勤務先などへの提出用として、「自主療養届」を電子データで発行。感染者には自主的に療養してもらう。

 容体急変に備え、希望者には療養中も無料通信アプリ「LINE(ライン)」などを活用して県側が健康状態を把握する。体調悪化時には医療機関の受診を呼び掛ける。

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