東名あおり差し戻し審 運転行為と一家死傷の因果関係など争点整理 横浜地裁、27日初公判

横浜地裁

 神奈川県大井町の東名高速道路で2017年、「あおり運転」を受けて停止させられたワゴン車に後続車が追突し、静岡市の一家4人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた無職の男(30)の差し戻し裁判員裁判について横浜地裁(青沼潔裁判長)は26日、公判前整理手続きを行い争点を整理し、その内容を明らかにした。公判は27日から始まる。

 争点として、被告の運転行為と一家の死傷の因果関係のほか、被告の運転行為が同法に規定される「妨害運転(あおり運転)行為」に当たるか、死亡した男性=当時(45)=に暴行に及んだか、量刑などを挙げた。

 このほか、同乗していた娘2人の受傷の有無や内容や、事故が起きるまで男性らを停車中の車内にとどまらせたとする監禁致死傷罪(予備的訴因)の成否に加え、訴追裁量権の逸脱も争点とした。

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