文化財を火災から守れ 史跡足利学校で消防訓練

史跡足利学校の方丈前で放水する消防署員ら

 第68回文化財防火デーの26日、足利市昌平町の史跡足利学校で消防訓練が行われた。

 地元住民らが見守る中、午前9時半に近隣で火災が発生し、類焼の恐れがあるとの想定で訓練がスタート。職員がかやぶき屋根の建物「方丈」から参観者を避難させ、自衛消防隊員や市消防本部中央消防署員らが方丈前で一斉に放水を行った。かやぶき屋根に設置した消防設備「ドレンチャーヘッド」からも勢いよく放水された。

 同本部の阿部正敏(あべまさとし)消防長は「一連の動作が良好にできた。足利学校のような不特定のお客さんがいる施設では、継続して訓練を行うことが大事。安全を第一に今後も積み重ねていきたい」と話していた。

 市内では同日、鑁阿(ばんな)寺などでも訓練が行われた。27日には樺崎八幡宮(はちまんぐう)などでも予定されている。

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