上越市大貫2の関根学園高(鈴木重行校長)は上越地域の高校で唯一、学生食堂がある。3月末で卒業する3年生にとって最後の利用となった24日、食器返却のカウンターに3年間の感謝を伝える手書きのメモと500円硬貨が置かれていた。
学食は越善(常谷登社長)が運営。そばやうどん、丼、定食などを500円以下で、食べ盛りの高校生に提供している。24日は、3年生にとって慣れ親しんだ昼食が食べられる最後の機会とあって、多くの生徒が訪れた。その中で気が付くと裏返されたメモと硬貨が置かれていたという。
メモには「三年間美味しいご飯ありがとうございました」というメッセージが書かれていた。例年、口頭でお礼を言われることはあるが、メモやお金が添えられたのは初めて。常谷社長は「純粋に感謝の思いを伝えられるとうれしい。そういう気持ちはこちらも初心に帰れる」と感激している。500円硬貨については「これは(ありがたくて)使えない。どうするか考えている」と笑った。
鈴木校長は「感謝する気持ちを持って卒業できることは、とても良いこと」と、生徒の心遣いを喜んでいる。