日本公庫が行う「高校生ビジネスプラン・グランプリ」が面白い!

日本政策金融公庫(略称:日本公庫)が、第9回「創造力、無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」の最終審査会を1月9日(日)、東京大学において開催した。当日は、応募総数3,087件(353校)の中から選ばれたファイナリスト10組がプレゼンテーションを行い、宮城県農業高等学校がグランプリを獲得した。

今回の最終審査会は、コロナ禍であることを踏まえ、無観客で行いその模様をWeb上でライブ配信した。また当日は、プレゼンテーションに先立ち、岸田内閣総理大臣から高校生に向けたビデオメッセージが届いた。

グランプリを受賞した宮城県農業高等学校のプランの「#ZERO マイプラ」は、水田用肥料として使われているプラスチックカプセルの残骸による環境汚染を防止するため、ゆっくりと溶ける肥料を開発し、廃棄物ゼロを目指すプランだ。事業化プロセスの完成度の高さや、環境問題を解決する商品を考案したことが高く評価され受賞に至った。

グランプリを受賞した宮城県農業高等学校の生徒からは、「受賞は本当に嬉しいです。海岸で清掃をしている時に肥料から出たごみを見つけ、このビジネスプランを思いついた。海の美しさを守る第一歩になればうれしい」というコメントが寄せられた。

日本公庫は、起業を増やし、活力あふれる日本を創っていくために、これからも次世代を担う若者の創業マインド向上に取り組んでいくという。

◆最終審査会の様子

(視聴可能期間:2022年3月31日まで)

その他、『第9回「創造力、無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」最終結果』でジェイタメ編集部で気になったプランをいくつか紹介。

【優秀賞 岡山県立高梁高等学校】<大森 麻琴>

狩猟免許保有の女子高校生が提案する‘狩猟技術スクール’

『増加する鳥獣被害と狩猟免許取得者の減少という課題解決のため、狩猟講習会によりワナ免許取得者を増やし、駆除の奨励とジビエなどの観光資源化により地域活性化を目指すプラン』

【審査員特別賞 灘高等学校<ふぉーたか>】

CASE Pick

『食材購入に時間が割けないワーキングマザーと、時間に余裕のある高齢者を結び、買い物の代行を委託することで、子育て世代の負担軽減と高齢者の健康維持を狙ったアプリを開発するプラン』

【優秀賞 京都府立桂高等学校<植物の高品質化に関する研究室>】

「梅ぇトマト」の栽培とブランド化プロジェクト

『梅干しの生産過程で大量に排出され廃棄が困難な梅酢に着目。これを活用したトマトの栽培方法を開発し、高糖度のブランドトマトとして商品化するプラン』

*参考サイト https://www.jfc.go.jp/n/grandprix/final_review.html

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