井上真央と尾野真千子、BS松竹東急の開局記念ドラマ「夜のあぐら~姉と弟と私~」で姉妹役

3月26日に開局するBS松竹東急では、4月に、井上真央が主演を務める開局記念特別企画ドラマスペシャル「夜のあぐら~姉と弟と私~」(日時未定)を放送。井上と姉妹役で尾野真千子が共演することが分かった。

ドラマは、第126回芥川賞を受賞した長嶋有氏の同名小説を原作に、父親の死に直面した秋子(井上)が、遺産相続をめぐる騒ぎに巻き込まれる中で、家族というつながりを再発見し、不器用ながらも前を向いて生きようとする物語。監督・脚本は映画「鈴木家の嘘」や「きのう何食べた?」(テレビ東京系)で知られる野尻克己氏が務める。尾野は、秋子の姉・春子を演じる。

井上は「原作、脚本、冒頭のシーン、読み進めていくたびに、この作品に参加したいという思いが募っていきました。厄介な姉、面倒な弟、近いような遠いような、知ってるようで知らない家族のこと。うそなく真っすぐに秋子を演じていきたいです」と意気込む。

尾野も「面白いドラマやります! 撮影はこれからですが、たくさんの人たちと台本以上の物語が生まれてくることを今からワクワクしてます! まだまだ寒いので、体調に気を付けて頑張ります」と気合十分だ。

また、野尻監督は「いとおしい家族を書かせたら天下一品の長嶋有さん。いとおしい姉妹を演じる井上真央さん、尾野真千子さん。皆さんの才能を私に託してくださったこと、感謝いたします。自分の家族のように大切に撮ります」とコメント。

長嶋氏は「20年近く前の小説が今、映像になるということ自体に、喜びと、野次馬のような無責任なワクワクがあります。何しろ価値観も景色も当時と今とで大きく変わったはず。引きこもりの人の心持ちや、家族制度に思うことも違う。どうするんだろう、監督。人物たちの手に持っているのも『イオカード』やモノクロ液晶の携帯電話から、電子マネーやスマートフォンに置き換わった。それでもなお、普遍的な何かが残ったらうれしいです。監督にお会いしたらとても熱意ある方だったので、無邪気に期待したいと思います。役者の皆さんにも」とエールを送る。

ドラマを手掛ける井上衛プロデューサーは「テレビ離れがさかんに叫ばれる現代。そのような中で新たに無料放送のBS局を立ち上げる。かなり挑戦的な試みと思われるかもしれません。でも、だからこそ、世の中のメインストリームではない人々の姿に豊かな光を当てられるのではないか、そう考えています。どんなに生きるのが下手な人でも生きていていいんだ。その願いが、この作品を通して1人でも多くの方々に届くよう、祈っています」と開局への思いや、制作意図を明かしている。

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