【中医協/個別改定項目】医師会・城守氏、後発医薬品の柔軟な算定求める/「経過措置か供給停止品の除外を」

【2022.01.28配信】厚生労働省は1月28日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、2022年度の調剤報酬改定の「個別項目」について議論した。この中で、後発医薬品の使用促進に関連して、日本医師会常任理事の城守国斗氏は経過措置を設けるか、供給停止にある品目に関しては算定対象から除外するなどの柔軟な対応を求めた。

後発医薬品の推進に関しては、健康保険組合連合会(健保連)理事の松本真人氏が評価水準の引き上げなどを求める発言をした。
「後発医薬品ですが、全国平均の使用シェアが既に79%に達していることや、すべての都道府県で80%以上にするという政府目標を踏まえれば、少なくとも加算の最低ラインを80%まで引き上げるとともに、加算の点数についてもよりメリハリをつけるべきと考えております」とした。

こうした意見に対し、日本医師会の城守氏は、安定供給に支障が生じていることを説明し、次のように述べた。
「後発医薬品の使用促進に関しては、今回この後発医薬品の使用割合を引き上げるというご提案がなされているわけでございますが、ご案内の通り、医薬品の安定供給に支障が生じているという現状がございます。こうした中でこの割合が引き上げられても、医療機関で努力できる範囲というものを超えるというものになります。したがって安定供給が確保されるまでは経過措置を設けるか、あるいは昨年9月に供給が止まっている品目については算出対象から除外するということを認める事務連絡が示されましたが、その内容も適宜、更新していただくなどの柔軟な対応が必要であろうと考えておりますのでよろしくお願いしたいと思います」とした。

また、日本薬剤師会常務理事の有澤賢二氏は、関連して、医薬品の適正化に関しては製薬企業への影響も考慮すべきとの意見を示した。
「医薬品の給付の適正化という箇所に関して。確かに適正化は必要であると考えます。しかしながら毎年の薬価改定など製薬企業への影響が大きい中、慎重な対応が必要ではないかと考えます」とした。

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