韓国元長官「米国だけでなく中国とも安保協力するのは当然」「米が牽制しても中国は死なず」

韓国のイ・ジョンソク元統一部長官は27日、中国北京大の韓半島研究会が主催した「2022外交路線対談」において、中国と安全保障協力をすべきであると主張した。イ元長官は韓国与党のイ・ジェミョン(李在明)次期大統領候補の選対組織である「平和繁栄委員会」の委員長を務めるなど、イ候補が当選時に政権中枢に座る可能性の高い人物だ。

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韓国メディアなどによると、イ元長官はこの日の対談で「過去の冷戦の本質はイデオロギーだった」 「2年前、ドナルド・トランプ元米大統領は白書で中国の挑戦について語り、《安保》、《経済》だけでなく《価値》についても言及しており、(これは)冷戦のデジャブになりうるので危険だと思った」と述べた。

彼は「理念的対決が価値の基準になると、その時は理性を失う」と警告した。

イ元長官は「しかし、米国は中国を牽制しても中国が死なないことを知っている」とし「米国も中国との関係を敵対的・経済的・協力的3つに分けて見ている」と説明した。

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続けて「危険にならないために新冷戦に行かないように私たちも努力しなければならない」と付け加えた。

イ元長官は、米中葛藤の間で文在寅政権が「安米経中」(安保は米国、経済は中国と協力)の路線をとっていることについては「安米経中という言葉は成立しない」と主張した。

続けて「古今東西を問わず戦争が起こるのは経済的利益を取得するためだが、経済的理解のあるところに安保もあるという意味」とし「米国とも多くの経済協力をして、中国とも安保協力するのが当然だ」と強調した。

イ元長官は「実際に文在寅政府も新疆ウイグルの人権問題などにあって米国政府と同じ意見を出さなかった」とし「韓国は経済的理解、地政学的問題により基本的に《安米経中》ができない状態」であると分析した。

イ元長官はこの日の対談で文政権の対北朝鮮政策については「文在寅政権が対北政策をすべてうまくできなかった」とし、「過度に大きな期待を満足させられず、北朝鮮に過度な低姿勢となって北朝鮮に対南暴言をさせた」と述べた。

また、文政権が「北朝鮮にもっと堂々と出るべきだった」とも付け加えた。 また、文政権が推進している終戦宣言についても、「方向性は正しいが、今すぐ実現するのは難しい」と述べている。

イ元長官は先日、北朝鮮との金剛山観光協力について、国連の制裁から外れており可能であるとの見方を示していた。

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