フレンチの巨匠がプロデュースした「新江戸洋食」とは ホテルニューオータニが期間限定で提供【にっぽん食べ歩き】

コハダのポテトサラダ(ホテルニューオータニ提供)

 フランス料理の名店として知られる「オテル・ドゥ・ミクニ」(東京都新宿区)の三国清三シェフがプロデュースした「新江戸洋食」をホテルニューオータニ(東京都千代田区)が期間限定で提供する。日本で独自の発展を遂げた洋食をフレンチの伝統を踏まえて再構成し、東京の食材をふんだんに使った新たな洋食へと進化させた。(共同通信=中村彰)

 まず、前菜で驚かされた。江戸前すしの定番コハダをポテトサラダにあしらった。コハダのすっきりとした酸味がジャガイモの風味を引き立てる。意外な組み合わせなのだが、実に相性がいい。

「新江戸洋食」の魅力を話す三国清三シェフ=東京都千代田区のホテルニューオータニ

 メインは「羊のハンバーグステーキ 赤ワインソース」。新宿で食べたジンギスカン料理がヒントといい、リンゴの酸味が羊肉のうま味を引き立てる。ブロッコリー、玉ネギなどの東京野菜の味わいも深い。

 デザートは「オテル・ドゥ・ミクニ」近くの人気たい焼き店のあんこを使った「苺(いちご)と“たいやきわかばの餡子(あんこ)”のパフェ」。甘さ控えめで塩気が効いたあんことイチゴや生クリームとのバランスが絶妙だ。

 メニューはほかに「江戸甘味噌(みそ)と茸(きのこ)のカプチーノ」「スズキのピカタ オシェトラキャビア添え」「江戸前あなごの天婦羅(てんぷら)」「甘海老(えび)のサフランライスカレー」などを用意している。

羊のハンバーグステーキ 赤ワインソース(ホテルニューオータニ提供)

 三国シェフは「3大ホテルの一つで店の近所にあるニューオータニからいつ声が掛かるかと思っていた」と満を持して腕を振るった。ホテルの中島真介グランシェフは「斬新で面白い洋食が出来上がった。多くの人に『新江戸洋食』を楽しんでもらえれば」と話していた。

苺と〝たいやきわかばの餡子〟のパフェ(ホテルニューオータニ提供)

 1月28日から3月21日まで、ガーデンタワー40階のメインダイニング「ベッラ・ヴィスタ」で開催。ランチが東京野菜のサラダバー・パスタで4000円、デザートをプラスで4900円、サラダバー・パスタかスープ・メインディッシュ・デザートで7700円。

 ディナーが前菜・パスタかスープ・メイン1品・デザートで1万1000円、メインに海鮮と肉の両方を選ぶと1万4300円(以上税別)。ランチタイムはアラカルトでもオーダーできる。

 1月29日、3月20日(ディナーのみ)、同21日に三国シェフが来店する予定。

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