高田城の復元を望む市民有志の団体「高田城復元ネットワーク」(吉田昌和会長)は28日、上越市役所を訪れ、中川幹太市長に要望書を手渡した。
要望書では中川市長が掲げる通年観光を支持し、上越市の観光拠点として高田城の復元を提案。吉田会長は「高田の町は城を中心にできた町。全国で城ブームが起き、建築や刀が観光の目玉になっている」と語った。具体的な要望として、復元を前提とした調査費用を来年度予算に盛り込むことを挙げた。
中川市長は「歴史的な価値を重く受け止めている。いろいろな整備があるので、十分に検討しながら進めていきたい。研究が必要なので時間がかかるが、できる範囲、予算の範囲内でやっていきたい」と返答した。
高田城は平成5年に三重櫓が、同14年に極楽橋が復元された。同ネットワークは極楽橋につながる枡形(ますがた)門の復元を構想している。
要望と併せて、高田城の復元模型の紹介と説明が行われた。模型は同ネットワーク会員の丸山秀一さんが個人製作を進めているもので、現在は三重櫓や枡形門、表向御殿などが完成。丸山さんと、同ネットワーク最高顧問で郷土史家の植木宏さんが解説をした。