米軍の外出制限解除、沖縄県は継続要請へ クラスター発生基地の地元「残念だ」

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた米軍関係者の外出制限措置が解除されることに対し、沖縄県幹部や県内の基地所在自治体から「まだだめだろう」「残念だ」などの声が上がった。
 玉城デニー知事は20日に、「感染拡大が収束するまで」米軍人の外出制限を続けるよう要請していた。その後、日米双方で当初は今月24日としていた終了期限を、31日まで延長することに合意したと発表していた。
 県幹部は31日での解除の知らせに「(感染拡大が)ぶり返されたら困る。日本政府が米軍に(延長するよう)言ってほしい」と語った。29日以降に、県として改めて延長を要請することも含めて対応を検討する。
 基地内での感染拡大の発端となった米軍キャンプ・ハンセンを抱える金武町の仲間一町長も、「コロナの収束がまだ見通せない中で残念だ」と述べた。町内には米軍関係者が利用する飲食店も多く「町内放送で英語でも呼び掛けているが、米軍基地の内でも外でもマスクの着用、手洗いなどの感染防止対策を徹底してほしい」と訴えた。
 (塚崎昇平、松堂秀樹)

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