冬キャンプを楽しんで帰ったら風邪ひいた経験ありませんか。その原因の一つには「乾燥」があるかもしれません。自宅では乾燥対策していてもテントや車の中では対策無しという方も多いはず。そこで、今回は外出時に活躍するポータブル加湿器をご紹介します。お出かけ時の乾燥が気になる方は是非チェックしてみて下さいね。
冬の乾燥対策・キャンプでも加湿器が必要なワケ 身体への悪影響も!暖房器具使用で乾燥に拍車
自宅では加湿器を使用している方も多いと思いますが野外でも同じこと。キャンプにだって加湿器を持っていきたい理由を挙げてみました。
冬の野外は非常に乾燥している
冬の日本列島は冷たく乾いた空気に覆われるため、(エリアにもよりますが)野外の湿度は10%台まで下がっていることもあると言います。
理想的な湿度が40~60%であることを踏まえると非常に乾燥していますね。そんな中、野外でテント泊するキャンプではもちろん乾燥が厳しいと言えます。
暖房器具使用で乾燥する
冬キャンプでは暖房器具を使うことが多くなりますが、テント内の空間を暖めると自宅同様に空気中の水分が蒸発して乾燥してしまいます。
石油ストーブの上に水を張った〝やかん〟を置いた光景を目にすることも多いはず。これは、お湯が沸騰することで蒸気が発生し加湿の役目を担っているのです。また、熱をもった蒸気により空間を暖めるからです。
電源サイト利用で、セラミックヒーターなど使用の場合は、やかんを置くわけにはいきませんので加湿対策を考えなければなりません。
車内も意外と乾燥している
意外と盲点なのが車内の乾燥です。湿度が低下すると静電気が生じやすくなったり、車中泊する場合も前述したテント内の状況と同じですので、加湿を心がけてください。
注)エンジンを始動してエアコン(暖房)をかけっぱなしで寝るのは、排気ガスが室内に入り込み一酸化炭素中毒により死亡する危険があります。絶対にお止めください!!!
また、短時間の移動ならともかく、キャンプでの移動時間は片道2〜3時間というケースも多いですよね。そんな時は、エアコンの風向きを直接肌に当てないようにしたり、水分補給を忘れてはなりません。
まだまだ少数派だと言われてますが...車にもポータブルタイプの加湿器で乾燥対策を検討してみてはいかがでしょうか。
乾燥による身体への悪影響
●肌の水分が奪われ、炎症やひび割れ、かさつきなどの肌トラブルが起こることもある。
●髪の毛にも適度な湿度が必要。パサついて広がりやすくなってしまう原因にも。
●口や鼻の粘膜も乾燥して、菌やウイルス感染への防御機能が低下すると言われている。そのため冬場は、風邪やインフルエンザなどを引きやすくなってしまう。
●皮膚を敏感にし、ちょっとした衣服の擦れなどでかゆみを引き起こす原因となる。
...等々、身体への悪影響を及ぼす恐れのある冬場の乾燥。対策を講じることにこしたことはありませんので、今からでも意識してみましょう。
筆者愛用「ポータブル加湿器」を紹介 バッテリー内蔵で電源不要 倒れても水漏れなしの密封性が安心
筆者がキャンプや車移動の際に購入した「Lomaya ポータブル加湿器」を様々な角度から紹介します。持ち運び便利なため、「冬の乾燥対策」には欠かせないアイテムですよ。
【製品情報】
・ミスト方式:超音波式(ミストが熱くならない)
・電池容量:750mAh
・本体寸法:77×77×165(mm)
・最大噴霧量:25-40ML/H
・タンク容量:350ML
・質量:255g
バッテリー内蔵で電源要らず
電源が必要な加湿器が多いなか、こちらのポータブル加湿器はバッテリー内臓なので充電しておけば電源不要です。
車内やテントでの使いたいキャンプには助かります。連続運転では約2~3時間の使用が可能です。
カラフルな7食のLEDライトで空間を彩る
撮影した上記写真は5色ですが...点灯モードにすると7色に光るため、雰囲気も重要なキャンプでもピッタリです。ゆっくりとグラデーションするように色が変化していき、好きな色で固定することも可能です。
間欠運転も可能
通常のミストを出し続けるモードと、3秒動作&3秒停止の間欠運転モードも搭載されています。
ずっとミストが出続けると周囲が濡れてしまうようなケースでは重宝しますね。間欠運転では使用可能時間も4時間から8時間に伸びます。
注)加湿とライトを同時に使う場合は、使用時間が短くなる場合があります。
倒れても水がこぼれない
密封性が高く、倒れても水がこぼれません。振れのある車内での使用も安心です。
スリムでコンパクト
写真のようにイワタニのCB缶と比較すると幅はやや大きめ、高さはCB缶より低く、かなりコンパクト。持ち運びにはちょうど良いサイズ感です。
ウイルス対策になる次亜塩素酸水も使用可
ウイルスの不活性化に効果のある次亜塩素酸水をいれての噴霧にも対応しています(故障の原因になるため500ppmの濃度の次亜塩素酸水を10倍以上に希釈すること)。
ただし、注意点として人に直接ミストが触れるような環境での使用は推奨されておらず、金属をサビやすくすることもあるため、使用には注意が必要です。
詳しくは以下の東京都消費生活総合センターのHPをご確認ください。
【実際に使ってみた】シェード内で湿度変化を実験! 密閉された狭い空間なら加湿効果あり
ホントに加湿されるか実験
実際に加湿されるのか実験として、今回は写真のコールマンのクイックアップIGシェード内にて湿度変化を計測しました。
1.冬の野外にてシェードをファスナーで密閉し、湿度36%の状態から加湿を開始。(なお、直接ミストが当たらないように湿度計と加湿器は両端に置いています。)
2.すると、なんと10分後には53%まで加湿されました。
続いて、入り口を全開にして同様の実験をしたところ、残念ながら湿度は変わらずでした。
閉じた&狭い空間なら加湿効果あり!
今回の実験にて、最大加湿量40ml/hのポータブル加湿器でも、閉じた狭い空間ならわずかな時間でしっかり加湿できることが判明。
小型テントやツールームテントのインナーテントなどでは活躍しますね。
同じく閉じられた車内でも効果が期待出来ますね。もちろん、暖房をつけたり、大型車だと効果は弱まる恐れはあるため過信は禁物です。
寝る時の使用には注意
冬の乾燥の救世主である加湿器、ただし睡眠時はなるべく使わないことをおすすめします。冬の夜間は外気温が非常に低下するため、その分結露も起こりやすいです。
そんな中で加湿しながら寝てしまうとさらに結露する可能性もあるためおすすめはしません。日中だけ使用し、日が暮れて外気温が下がってきたらOFFにしておきましょう。
その他おすすめ加湿器 ランタン兼用のポータブルタイプもあり 噴霧量に拘るなら家庭用も視野に選択
ご紹介した「Lomaya ポータブル加湿器」はコンパクト設計で最大噴霧量25-40ML/Hと、加湿量もやや少なめではあります。筆者はソロキャンプが多いため、これで十分なんですが..
そこで、もっと広いテント空間や大型車などの車内を加湿したいならば最大噴霧量が多いものもおすすめです。
筆者愛用品と共に以下もおすすめ。
【製品仕様】
・ミスト方式:振動によって細かいミストをつくる超音波式。※ミストが熱くならない
・サイズ:約Φ68×高さ157mm
・噴霧量:連続運転:最大50ml/h、間欠運転:最大25ml/h
・水タンク容量:約350ml
・ミスト量切り替え:連続運転モード/間欠運転モード
・連続動作時間:連続運転:約7時間、間欠運転:約14時間(使用環境により使用時間は変動します)
・タイマー:自動電源オフタイマー4時間
・重量:約150g
PCやタブレットなどデジタル周辺機器メーカーとして信頼のある「エレコム」から発売されているのが、ポータブルにも最適な加湿器HCE-HU2104Uです。
筆者愛用の加湿器と外観も機能もとても似ていますが、直径で約1cmとスリム。通常の車のドリンクホルダーでも余裕で使用できるサイズです。
しかもタンク容量は同じ約350mlで、最大50ml/hの噴霧量と筆者愛用品より最大で10ml/h多いです。(筆者愛用品よりも価格は高いですが...)
ランタン型でまさにキャンプにうってつけなのが、こちらのドウシシャの加湿器です。
形だけでなく、実際にランプ機能も付いている加湿器なので、夜のキャンプでも活躍してくれそうですね。ランタンをお持ちでなく、これから冬キャンプデビューする人には一石二鳥。
充電式なので持ち運びでの使用にも適しています。
最大噴霧量にこだわるなら、家庭用の加湿器を持参するのもありです。
こちらのアイリスオーヤマのハイブリッド加湿器は最大噴霧量(加湿量)が500ml/hとポータブル加湿器の約10倍と、しっかり加湿してくれます。
ミスト方式は、超音波式×加熱式の良いとこ取りハイブリットタイプ。重量は約2.8kgとポータブルに比べてしまえば重いですが、四角形で持ちやすくキャンプアイテムのひとつと考えれば苦にはならないかもしれませんね。
ただし、家庭用の加湿器なので電源が必要です。AC電源サイトにするか、最大消費電力量が約110Wなので対応できるポータブル電源をお持ちであれば使い勝手が良いですね。
乾燥の激しい日本の冬 レジャーを快適に過ごすためにもポータブル加湿器を持参しよう
乾燥の厳しい冬のアウトドアには、ポータブル加湿器の持参がおすすめです。加湿量は小さいものの、狭い車内や閉じた小型テント内では効果を発揮してくれます。パンデミックの中、ウイルス対策にも役に立つのではないでしょうか。冬のレジャーには是非ポータブル加湿器をバッグに忍ばせて出かけましょう。