第12回地域再生大賞 SDGs企業賞に九州教具グループ 「やらなければならないこと」実践

企業全体でのSDGsの取り組みが評価された九州教具グループの船橋代表(右から2人目)ら=大村市桜馬場1丁目、九州教具本社

 全国の地方新聞と共同通信が地域活性化の取り組みを表彰する第12回地域再生大賞で、SDGs(持続可能な開発目標)企業賞に選ばれた九州教具グループ(大村市)。船橋修一代表は「SDGsの取り組みは『やらなければならないこと』として実践してきた。全国的に表彰され大変ありがたい」と喜びを語った。
 同社は1946年に文具店として創業。現在はオフィスソリューション・教育ICT(情報通信技術)支援といった事業に加え、ホテルの経営やミネラルウオーターの製造、宅配なども手掛ける。
 長崎原爆資料館などに寄せられた折り鶴を譲り受け、燃やした灰を釉薬(ゆうやく)に使った「折鶴焼」でSDGsバッジを製作。社員全員が着用しており、SDGsの目標の一つ「平和と公正をすべての人に」について考えるきっかけとした。経営する「ホテルブリスヴィラ波佐見」(東彼波佐見町)ではSDGsも意識し、夕食メニューを一新。地域の「厄介者」だったイノシシの肉を看板メニューとすることで、地産地消の推進に貢献している。
 同賞ではこうした企業としての取り組みが評価された。船橋代表は「SDGsに限らず、これまで見えてこなかった価値観を金鉱のように掘り当て提示していくことで、収益や地域貢献につなげたい。地域にこそ宝の山がたくさんある」と話した。


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